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マスク氏、OpenAIの営利企業移行を差し止める仮処分を申請

公開 拡散指数 47

イーロン・マスク氏の弁護団は、OpenAIの営利法人化を阻止するため米連邦地裁に仮処分を申し立てた。OpenAIとMicrosoftによる競合排除や、投資家にxAIへの出資を見送らせた疑いなどを告発している。OpenAI側は根拠がないと反論した。

マスク氏、OpenAIの営利企業移行を差し止める仮処分を申請
画像:therundown.ai

イーロン・マスク氏とOpenAIによる泥沼の法廷闘争は第4ラウンドに突入し、マスク氏はついに相手の動きを力ずくで止める緊急ブレーキを踏み込みました。

マスク氏の弁護団は金曜夜、カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に対し、OpenAIが完全な営利企業へ移行することを差し止める仮処分を申し立てました。知的財産を含む主要資産の移転を即時停止させる狙いです。

マイクロソフトや元幹部も標的に

今回の申し立ては、OpenAIやサム・アルトマンCEO、グレッグ・ブロックマン社長だけでなく、同社最大の支援者であるマイクロソフト、元取締役のリード・ホフマン氏、元オブザーバーのディー・テンプルトン氏も対象としています。

原告側にも動きがありました。今月行われた訴状修正により、マスク氏本人に加え、同氏が率いるAI企業xAIと、ニューラリンク幹部で元OpenAI取締役のシヴォン・ジリス氏が原告に加わっています。

申し立てでは、OpenAIによる反競争的な行為が列挙されています。特に注目されているのが、投資家に対してxAIなどの競合他社へ出資しないよう圧力をかけていたという主張です。

10月にフィナンシャル・タイムズが報じた独占条項について、弁護団は「OpenAIの10月の資金調達に参加した主要投資家のうち少なくとも1社が、その後にxAIへの出資を断ったことを確認した」と記しています。

さらに、アルトマン氏が多額の金銭的利害を持つ決済サービスStripeをOpenAIの決済基盤に採用したことなど、身内取引やマイクロソフトとの違法な情報共有も指摘されました。

これに対しOpenAIの広報担当者は、根拠のない主張を使い回した4回目の試みであり、全く価値がないと一蹴しています。

2年のタイムリミットと資金面の懸念

マスク氏側は、今すぐ仮処分が認められなければ回復不能な損害が生じると主張しています。

背景にあるのはOpenAIの逼迫した台所事情です。OpenAIは年間50億ドル以上を費やしており、黒字化には程遠い状態です。もし将来的にマスク氏側が勝訴しても、その時点でOpenAIには損害賠償を支払う資金が残っていない可能性があると指摘されています。

さらにブルームバーグによると、最新の調達ラウンドでは、2年以内に営利企業への転換を完了できなければ投資家が資金を引き揚げられる条項が結ばれているとされます。

マスク氏のxAI自身は今月50億ドルを調達し、約110億ドルの資金を確保していますが、OpenAIの構造転換を遅らせることは競合戦略上きわめて有効です。

なぜ重要か

ビジネスと司法が交錯するなかで、マスク氏のこの一手はきわめて計算されたものです。OpenAIのツールを使っている一般ユーザーや開発者にすぐ影響が出るわけではありませんが、サービスの基盤となる組織形態には大きな暗雲が立ち込めました。

私たちは、この申し立てがOpenAIの最も痛い急所を突いていると考えています。OpenAIは投資家からの資金回収リスクを避けるため、2年以内に営利化を完了させなければならないタイムリミットを抱えています。仮処分によって組織再編が一時的でも凍結されれば、1500億ドル規模とされる企業価値や今後の巨額調達計画に大きな狂いが生じます。

また、投資家に競合への出資を禁じる囲い込み条項や、マイクロソフトとの親密すぎる関係性、経営陣の利益相反など、これまでシリコンバレーで曖昧にされてきた力学が公の法廷で問われることになります。

非営利の看板を掲げて立ち上がり、後から営利企業へ脱皮しようとするOpenAIの綱渡りは、創業以来最大の試練を迎えているように見えます。司法の判断次第では、生成AI業界全体の勢力図が大きく揺らぐ可能性があります。

情報源 (1)

  1. [1]
    techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com

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