OpenAIとジョナサン・アイブ氏、iPod shuffle風の首掛け型AIデバイスを開発中か
アナリストのミンチー・クオ氏がXで明かしたところによると、OpenAIと元Appleのジョナサン・アイブ氏が首掛け型のAIデバイスを開発中だという。iPod shuffle似の画面なしデザインで、カメラとマイクを備え、スマホやPCに接続して処理を行う仕組み。量産は2027年を予定している。
Google が I/O で Android XR スマートグラスを華々しく披露した直後、OpenAI と元 Apple の伝説的デザイナー、ジョニー・アイブがその流れに冷や水を浴びせました。
OpenAI はアイブ氏が率いるハードウェアスタートアップ「io」を約 65 億ドルで買収。両者が水面下で進めている極秘ハードウェアの輪郭が、著名アナリストや米紙の報道によって次々と明らかになってきました。
iPod shuffle の再来か、画面を持たない第三の端末
TF International Securities のアナリスト、ミンチー・クオ氏が明かした情報によると、開発中のプロトタイプは往年の名機「iPod shuffle」を彷彿とさせるコンパクトで洗練されたデザインを採用しています。
酷評された Humane の AI Pin よりわずかに大きいサイズ感で、ディスプレイは非搭載。首から提げるネックレスのようなスタイルを想定しており、内蔵されたカメラとマイクで周囲の環境を常に把握します。処理能力や画面表示は手持ちのスマートフォンや PC に依存する設計です。
一方、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた社内会議のリークによると、サム・アルトマン CEO はこれを「会社史上最大のプロジェクト」と豪語しています。
スマートグラスや単なるウェアラブル端末とは一線を画し、ポケットに入れたりデスクに置いたりして使う「スマホや PC に次ぐ第 3 のコアデバイス」と位置づけています。2026 年後半に発表し、2027 年に量産を開始する計画で、目標出荷数は 1 億台という桁外れの規模です。地政学リスクを避けるため、生産拠点はベトナムなど中国国外が選定されています。
メガネに対抗するアンビエント AI
現在、生成 AI ハードウェアの市場は手探りのカオス状態にあります。Meta や Google はカメラ付きメガネに社運を賭けていますが、アイブ氏とアルトマン氏はメガネ路線を明確に否定しています。
アイブ氏は Humane や Rabbit R1 といった先行の失敗例を一蹴し、自分たちが目指すのは「新たなデザイン運動」だと語っています。スクリーンに縛られた生活から人間を解放し、OpenAI に 1 兆ドルの価値をもたらすデバイス群を作るという野心です。
なぜ重要か
私たちは、この動きを OpenAI が Apple や Google の支配から抜け出すための必然の賭けだと見ています。どれほどモデルが賢くなろうと、iOS や Android という門番がいる限り、OpenAI は彼らのプラットフォーム上で手数料と規約に怯える存在にすぎません。自前のハードウェアを持つことは、独立したエコシステムを築くための唯一の道です。
ジョニー・アイブを巻き込んだのも理にかなっています。AI ガジェットがこれまでことごとく失敗してきた最大の理由は、持っていて恥ずかしい見た目や盗撮感といった「装着のハードル」でした。ハードを美しいオブジェに変える点において、アイブ以上の適任者はいません。処理を手持ちのスマホに委ねるアプローチも、発熱とバッテリー問題を回避する現実的な判断と言えます。
しかし、量産が 2027 年になるというのは、技術の進化スピードを考えるとあまりに遅すぎます。その頃には Apple Intelligence が AirPods や Apple Watch に完全に溶け込み、Meta のスマートグラスも成熟しているはずです。画面のない小箱をわざわざ持ち歩く理由を一般ユーザーに納得させられるのか、アイブの美学が真価を問われることになります。
情報源 (2)
- appleinsider.com(新しいタブで開きます)原文appleinsider.com
- theverge.com(新しいタブで開きます)報道theverge.com
トピックを追うOpenAIによるジョニー・アイブのハードウェア・スタートアップ買収
- OpenAI、画面不要の「環境コンピューティング」構想を発表
- OpenAIとジョナサン・アイブ氏、iPod shuffle風の首掛け型AIデバイスを開発中かこの記事
- OpenAIがJony Iveの「io」を65億ドルで買収:画面なしAI端末を開発へ
- OpenAIが元Appleアイブ氏のハード新興「io Products」買収を協議か