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業界動向

OpenAIとジョナサン・アイブ氏の独自AIハード、発売が2027年に延期

公開 拡散指数 42

商標訴訟の法廷文書により、OpenAIが元Appleのジョナサン・アイブ氏と開発する独自AI端末の出荷が2027年2月末まで延期されたことが分かった。当初予定の2026年末からずれ込み、「io」の名称使用も断念。画面がなくポケットや机に置く「第3の主要デバイス」の実現にはもう少し時間がかかりそうだ。

OpenAIとジョナサン・アイブ氏の独自AIハード、発売が2027年に延期
画像:macrumors.com

サム・アルトマンが絶賛していた謎のデバイスを手にするには、もう少し待つ必要がありそうです。

OpenAIが元Appleの最高デザイン責任者であるジョニー・アイブと開発を進めている初のハードウェア端末について、出荷時期が当初予定の2026年末から2027年2月以降へと延期されたことが裁判資料から明らかになりました。

商標トラブルで製品名も白紙に

この延期が判明したきっかけは、オーディオ関連のスタートアップであるiyOが起こした商標権侵害の訴訟です。

OpenAIがジョニー・アイブの立ち上げたスタートアップ「io」を買収したことを受け、iyOが提訴していました。

最新の裁判書類によると、OpenAIは製品の命名戦略を見直した結果、「io」および「IYO」という名称を今後のAIハードウェアの製品名やマーケティング、販売において一切使用しないことを決定したといいます。

さらに書類では、OpenAIがこの端末のパッケージデザインやマーケティング素材の作成にすらまだ着手していないことも明かされています。

先週末には、俳優のアレクサンダー・スカルスガルドが出演する「お蔵入りになったスーパーボウルのCM動画」がネット上で拡散し、Reddit共同創業者のアレクシス・オハニアン氏が反応するなど話題になりましたが、これも完全にデマだったことが裏付けられました。

画面はなく、イヤホンでもない「第3の端末」

肝心のデバイスの中身について、現在判明している情報は限られています。

過去の法廷資料によると、この端末はイヤホンのような耳に装着するタイプでも、身につけるウェアラブル端末でもありません。

位置づけとしては、iPhoneやMacBook Proと並んでデスクに置くか、ポケットに入れて持ち歩く「第3のコアデバイス」とされています。

過去のリーク情報によれば、ポケットサイズでディスプレイは一切搭載されておらず、ユーザーの周囲の環境や日常の文脈を常に認識して動作する仕組みだといいます。アルトマン氏が自宅で試作品をテストした際、社員に対して「世界がこれまでに目にした中で最もクールな技術」と語ったとも伝えられています。

なぜ重要か

ソフトウェアのスピード感で走ってきたOpenAIが、ハードウェア製造という極めて重い現実に直面しています。

一般ユーザーにとって、このデバイスを試せる日はまだ先の話になりました。パッケージすら白紙の状態であることを考えると、2027年に入ってもすぐに入手できる可能性は低そうです。

業界の視点で見ると、OpenAIはスマートフォンを牛耳るAppleやGoogleの支配から抜け出し、自前のAI入力窓口を確保したいと考えています。しかしハードウェアは金型設計やサプライチェーン管理など妥協が許されない要素が多く、デザインに徹底的なこだわりを持つジョニー・アイブが絡んでいる以上、スケジュールの遅延はある意味で必然だったと言えます。

ただ、今回の延期判断は賢明だと考えられます。先行したHumane AI PinやRabbit r1のように、実用性に乏しい画面なしデバイスを見切り発車でリリースして評判を落とした失敗例は記憶に新しいところです。

見た目の話題性だけで2026年に中途半端な製品を出すより、時間をかけて完成度を高める道を選んだのは妥当に見えます。とはいえ、待たされている間に既存のスマートフォン勢がAI機能をさらに進化させることは確実であり、OpenAIに残されたハードウェアの参入余地が狭まるリスクも抱えています。

情報源 (1)

  1. [1]
    macrumors.com(新しいタブで開きます)原文macrumors.com

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