Apple Intelligenceが4月にVision Proへ:文章作成や画像生成に対応
AppleはApple Intelligenceを4月リリースのvisionOS 2.4ベータ版でApple Vision Proに提供すると発表した。文章校正やChatGPT連携、Image Playground、Genmojiなどが使える。当初は英語(米国)のみ対応する。

空間上に浮かぶ仮想キーボードを指先で叩くのは、お世辞にも快適な作業とは言えません。
Appleは2月21日、Apple Vision Pro向けに「Apple Intelligence」を4月に提供開始すると発表しました。visionOS 2.4のアップデートを通じてまずはベータ版として提供され、端末およびSiriの言語設定を米国英語にしているユーザーが対象となります。他の機能や言語への対応は年内にかけて順次拡大される予定です。
空間コンピューティングに揃うAI機能群
今回visionOS 2.4に導入される機能は、すでにiPhoneやMacで提供されている核となる生成AI体験をそのまま空間内に移植した構成です。
文章作成を支援するWriting Toolsは、メール、メモ、サードパーティ製アプリなどで幅広く利用可能になります。校正や要約だけでなく、カジュアルやビジネス向けへのトーン変更に対応し、ChatGPTを呼び出して文章を新規生成することもできます。
画像生成機能のImage Playgroundは、単体アプリとしてだけでなくメッセージやFreeformアプリにも統合されます。テキストの指示や写真ライブラリの人物を参照して画像を生成できます。仮想キーボードから説明を入力してその場で絵文字を作れるGenmojiも利用可能です。
このほか、写真アプリでの自然言語検索、優先通知の表示、要約機能、メモアプリのImage Wandなどが含まれます。処理は基本的に端末内で行われ、負荷の高い処理には独自のプライベートクラウド(Private Cloud Compute)を活用してプライバシーを担保します。
誰かに体験させる際のストレスを解消
AI機能と並んで実用面で大きな改善となるのが、他人にデバイスを貸し出す「ゲストユーザー」機能の強化です。
これまでは装着している相手が何を見ているか分からず操作の案内が困難でしたが、visionOS 2.4では近くのiPhoneやiPadからアクセス可能なアプリをあらかじめ指定できるようになります。AirPlayによる画面ミラーリングも手元の端末から素早く開始でき、相手の視線や手の設定は最大30日間保持されます。
さらにiOS 18.4ではiPhone向けに専用のApple Vision Proアプリが登場し、出先からアプリのダウンロード予約をしたり、ツァイス製レンズのコードを管理したりできるようになります。ヘッドセット内にはアーティストやブランドによる立体映像を集めたSpatial Galleryアプリも新設されます。
なぜ重要か
空中での文字入力というVision Pro最大の弱点に対して、AIによる校正や要約、返信提案が加わる価値は小さくありません。手作業でのタイピングを減らせるため、実務でヘッドセットを被る際のストレスは確実に軽減されると考えられます。
一方で、今回の内容は既存のiOSやmacOSの機能をほぼそのまま持ってきた印象が拭えません。現実空間の物体をカメラで認識してリアルタイムに指示を出すような、空間コンピューティングならではのAI体験にはまだ踏み込めていないのが現状です。
既存のユーザーにとっては4月のアップデートは必須級の改良であり、特にゲスト機能の改善はデモの手間を大きく減らしてくれるでしょう。ただし、これだけで高価なヘッドセットの購入をためらっていた層を動かす決め手になるとは考えにくいところです。
情報源 (1)
- apple.com(新しいタブで開きます)原文apple.com