Apple Intelligenceのパブリックベータが開始:Siri刷新や写真の「消しゴム」機能が登場
AppleはiOS 18.1などのパブリックベータ版を公開し、Apple Intelligenceの提供を開始した。文章作成ツールや写真の不要物削除「Clean Up」、新デザインのSiriが利用可能。現時点では米国英語のみ対応し、iPhone 15 ProやiPhone 16シリーズなどの最新端末が必要となる。

アップルが6月から予告していた生成AI機能が、ついに一般ユーザーの手元に届き始めました。
米現地時間の9月19日、アップルはiOS 18.1、iPadOS 18.1、macOS Sequoia 15.1のパブリックベータ版の配信を開始しました。ベータプログラムの登録者であれば、Apple Intelligenceの初期機能を試すことができます。
ただし利用できるハードウェアは限られています。iPhoneではiPhone 15 Proと15 Pro Max、そして発表されたばかりのiPhone 16シリーズ全機種のみが対象です。また現時点では言語設定が米国英語に限定されており、規制への対応からEUおよび中国本土では当面提供されません。
システム全体で使える文章作成と写真消去ツール
今回目玉となっているのは、システム全体で呼び出せる文章作成支援のWriting Toolsです。文章の校正や要約に加え、文体をフォーマル、簡潔、フレンドリーなどに書き分けることができます。純正のメールアプリでも、要約表示やメッセージの優先度判定、スマートリプライ機能が利用可能になりました。
写真アプリには、Googleの消しゴムマジックに対抗するClean Up機能が追加されました。不要な人物や物体を指で囲むだけで、背景を自動生成して自然に消去してくれます。
自然言語による写真検索の精度も向上したほか、短いテキストの指示から思い出の動画を自動生成できるようになりました。
デザインを一新したSiriと未実装の機能
Siriの画面表示も大きく変わりました。画面下のカラフルな球体アイコンが廃止され、画面の縁全体が光る演出に変更されています。
声を出せない場面のためにテキスト入力での指示が可能になったほか、言い淀みや言い直しにも柔軟に対応できるよう改善されました。AirTagのリセット方法や画面収録のやり方など、アップル製品の使い方を尋ねて教えてもらうこともできます。
ただし、画面上の文脈理解やアプリをまたぐ高度な操作、視覚機能のVisual Intelligenceなどは今回のベータに含まれておらず、年内後半の追加提供を待つ必要があります。利用するにはbeta.apple.comで登録後、端末の設定からウェイトリストに参加する必要があります。
なぜ重要か
日常的に英語でメールや文章を書くユーザーや、対応端末をすでに持っている人にとっては、試す価値のあるアップデートです。サードパーティ製アプリを起動することなく、OS標準の機能として校正や不要物消去が完結する快適さは小さくありません。
一方で、日本語環境のユーザーや、賢くなった次世代Siriを期待している層にとっては、今無理にベータ版を導入する必要はないと言えます。提供されている機能の多くは他社がすでに実用化している領域を出ていません。
アップルとしては、新型iPhoneの発売に合わせてAI機能の不在感を和らげる狙いがあると考えられます。OSの隙間に自然にAIを溶け込ませるアプローチ自体は見事ですが、本命であるアプリ間連携の遅れが、買い替えを後押しする強い起爆剤になりきれていない印象を与えています。
情報源 (1)
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com