本文へスキップ
IFAI

業界動向

OpenAIとジョニー・アイブのAI端末事業、Appleから人材を引き抜きサプライチェーンも確保へ

公開 拡散指数 41

報道によると、OpenAIとジョニー・アイブ氏によるハードウェア企業「io」がAppleから20人以上のデザイナーや技術者を引き抜き、サプライヤー選定を進めている。立訊精密(ラックスシェア)と製造契約を結び、画面なしスマートスピーカーやウェアラブル端末を2026年末にも投入する計画だ。

OpenAIとジョニー・アイブのAI端末事業、Appleから人材を引き抜きサプライチェーンも確保へ
画像:9to5mac.com

元Appleの伝説的デザイナーであるジョナサン・アイブ氏が立ち上げ、OpenAIとタッグを組んだAIハードウェアブランド「io」。その水面下の動きが明らかになってきました。米The Informationの報道によると、両社はAppleの主要サプライチェーンを押さえ、同社のハードウェア部門から人材を大規模に引き抜いています。

iPhoneの受託先と契約、画面なしスピーカーなどを検討

関係者によると、ioはすでにiPhoneやAirPodsの主要組立メーカーである中国Luxshare(立訊精密)と契約を締結し、少なくとも1製品の製造を委託した模様です。さらに、AirPodsやHomePodの部品を手掛けるGoertek(歌爾)にも接触し、スピーカーモジュールなどの供給について協議を進めていると報じられています。

開発中の製品について、サプライヤーと協議されたものの中には「ディスプレイのないスマートスピーカー」のような端末が含まれているとされます。ほかにもスマートグラス、ボイスレコーダー、ウェアラブルピンなども検討されており、最初の製品のリリース時期は2026年後半から2027年初頭を目標にしているとのことです。

Appleのデザイン・設計陣が続々と合流

人材面での流出も深刻です。ioの立ち上げ以降、Appleのコンシューマーハードウェア部門から20人以上のエンジニアやデザイナーがOpenAI側へ移籍しました。前年の離職者が約10人だったことと比べてもペースが加速しています。

合流したメンバーには、Appleのヒューマンインターフェース部門に15年在籍したサイラス・ダニエル・イラニ氏、製造設計に約17年携わったマット・シオボルド氏、Apple Watchのハードウェアチームを率いたエリック・デ・ヨング氏らが含まれます。現場を率いるのはアイブ氏のほか、元Appleインダストリアルデザイン担当幹部のエヴァンズ・ハンキー氏、Appleに25年以上在籍したタン・タン氏などお馴染みの顔ぶれです。

好待遇や官僚的な意思決定の少なさに加え、近年のAppleで見られる漸進的なマイナーアップデートではなく、まったく新しい製品を一から作れる点が移籍の強い動機になっているようです。

なぜ重要か

専用AIハードウェアといえば、HumaneやRabbitの失敗が記憶に新しく、「スマホのアプリで十分ではないか」という冷めた見方も少なくありません。小規模スタートアップの拙速な製品化は、AIハードウェア市場全体の信頼を大きく損ねました。

しかし、OpenAIとジョナサン・アイブの布陣はアプローチが根本から異なります。最初からLuxshareやGoertekといった一流サプライチェーンを組み、Appleの黄金期を支えた設計チームをそのまま再現しています。量産品質やデザインの完成度において、既存のAIガジェットとは一線を画すものになる可能性が高いと言えます。

Appleにとって、AI研究者のMeta流出に続き、ハードウェアのコア人材とサプライヤーまで吸い上げられる事態は看過できません。ただ、発売ターゲットとされる2026年末から2027年までには、スマートフォン自体のオンデバイスAIも大幅に進化しているはずです。スクリーンを持たないデバイスが、スマホ以上の体験価値をどこまで証明できるかが成否を分けることになりそうです。

情報源 (1)

  1. [1]
    9to5mac.com(新しいタブで開きます)原文9to5mac.com

毎日のAIピックアップ