OpenAIの実験的推論モデル、国際数学五輪で「金メダル級」の35点を記録
OpenAIは未公開の実験的汎用推論モデルが2025年国際数学オリンピック(IMO)の模試で金メダル水準の成績を収めたと発表した。外部ツールを使わず6問中5問を解き35点を獲得したが、Google DeepMindは公式採点基準がないと反論している。

国際数学オリンピック(IMO)の難問を解くことは、AI研究における長年の悲願でした。自然言語だけで証明を書くモデルが金メダルに届くのはまだ先と見られていましたが、OpenAIが大きな進展を発表しました。
OpenAIは、開発中の実験的な汎用推論LLMを用い、2025年IMOを模した評価試験で金メダル水準の成績を収めたと表明しました。
外部ツールなし、自然言語で5問を完答
今回のテストは、人間の参加者と同一の条件下で実施されました。4.5時間の試験を2回行い、自然言語で論理的な証明を記述させる形式です。
外部ツールやインターネットの利用は一切禁止されており、モデル単体によるテキスト生成の論理展開だけで問題を解く必要があります。
公開されたデータによると、モデルは全6問中5問を解き明かし、42点満点中35点を獲得しました。この点数は実際の大会でも金メダルに相当するスコアです。
採点の信頼性を担保するため、OpenAIは過去のIMOメダリスト3名に採点を依頼しました。最終的な得点は、3名全員が合意した結果として決定されたとしています。
ディープマインドが「待った」をかける
この発表に対し、ライバルであるGoogle DeepMindが即座に異議を唱えました。
DeepMind側は、IMOには公式の内部採点基準が存在すると指摘しました。その詳細な基準を満たした公式採点でない限り、金メダル獲得を主張することはできないと批判しています。
高度な数学推論能力の覇権をめぐり、両社の対立が浮き彫りになった格好です。
なお、今回使用されたのは実験的な推論モデルであり、一般向けにはまだ提供されていません。
なぜ重要か
一般の開発者にとって今すぐ触れるものではありませんが、AIが未知の難問に対して高度な推論を重ねられる段階に近づいていることを明確に示しています。将来的には未解決の定理や学術研究を支援するツールへと発展する可能性があります。
業界全体で見れば、形式検証言語を重視してきたDeepMindのアプローチに対し、OpenAIが純粋な自然言語LLMの汎用推論で対抗できることを示した構図と言えます。ライバルからの反発は、それだけこの領域の競争が激化している証拠です。
過去のメダリスト3名による合意採点を採用した点は巧妙ですが、自前検証である以上、透明性への疑問が残るのは避けられません。真の評価を得るには、公式大会へのリアルタイムな参加やモデルの一般公開が待たれるところです。
情報源 (1)
- @alexwei_(新しいタブで開きます)原文x.com