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Gemini Deep Think、国際数学五輪で金メダル水準を達成

公開 拡散指数 53

Google DeepMindはGeminiのDeep Think強化版がIMO 2025で6問中5問を解き、35点を獲得して金メダル水準に達したと発表しました。昨年のシステムと異なり、形式言語変換を挟まず自然言語のみで4.5時間以内に完答しています。今後Google AI Ultra向けに提供予定です。

Gemini Deep Think、国際数学五輪で金メダル水準を達成
画像:deepmind.google

昨年、Google DeepMindが国際数学オリンピック(IMO)で銀メダル相当の成績を収めた際、そこにはひとつの大きな前提がありました。問題文を専門家が形式言語に手動で翻訳し、計算にも2〜3日を費やしていた点です。

その制約が一気に打ち破られました。Google DeepMindは、推論特化機能「Deep Think」を搭載したGeminiの高度バージョンが、IMO 2025において公式採点で金メダル基準を達成したと発表しました。

自然言語のまま、4.5時間の制限時間内で完答

今回の結果は、IMOのコーディネーターが人間の参加生徒とまったく同じ採点基準で正式に評価・認定したものです。Geminiは全6問中5問を完答し、35点を獲得しました。

金メダルは毎年、世界トップクラスの若き精鋭たちの上位約8%にしか与えられません。昨年のAlphaProofとAlphaGeometry 2は4問正解・28点で銀メダル相当でしたが、Leanなどの形式言語への書き換えが必要でした。

それに対し、今回のGeminiは出題された自然言語の問題文をそのまま読み込み、厳密な数学的証明を直接出力しました。しかも人間の競技規定と同じ4.5時間の制限時間内に完結しています。

「並列思考」で解法の迷路を突破

このブレイクスルーを支えたのが、進化したDeep Thinkモードの「並列思考(parallel thinking)」技術です。単一の思考連鎖を直線的にたどるのではなく、複数の解法候補を同時に探索し、それらを統合して答えを導き出します。

さらに、多段階の推論や定理証明データを活用した新しい強化学習を導入し、質の高い数学解法データセットやオリンピック問題向けの解法ヒントもプロンプトに組み込まれました。

DeepMindはこのモデルをまず数学者を含む信頼できるテスターに提供し、その後Google AI Ultraの加入者向けに順次提供する予定です。

なぜ重要か

今回の成果で最大の驚きは、形式言語への依存を脱し、人間の試験時間と同じ4.5時間という制約の中で完結させた点にあります。何日もスーパーコンピュータを回して専門家がコード化する実験室的な手法から、実用的な知能へと大きく踏み出しました。

研究者やエンジニアにとって、プログラミング言語に頼らず日常の言葉でハイレベルな数学的証明を壁打ちできるツールの価値は極めて高いと言えます。これがGoogle AI Ultraで一般展開されれば、高度な数学的推論の民主化が一気に進むはずです。

ただし、IMO理事会が認めたのは提出された解答の正しさだけであり、内部の推論プロセス自体を保証したわけではありません。自然言語による証明は直感的である反面、厳密な自動検証が難しく、微細な論理の穴が残るリスクは付きまといます。とはいえ、先端AIの推論競争において、Googleが極めて強力な一撃を放ったことは確かです。

情報源 (1)

  1. [1]
    deepmind.google(新しいタブで開きます)原文deepmind.google

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