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業界動向

OpenAIが評価額290億ドルで資金調達か、MicrosoftはBingにChatGPT統合を計画

公開 拡散指数 46

報道によると、OpenAI は企業価値約 290 億ドルで 3 億ドルの株式売却を交渉中とされる。さらに提携先の Microsoft は、早ければ 3 月末にも検索エンジン「Bing」に ChatGPT を統合し、対話形式で回答を表示する計画だ。圧倒的シェアを誇る Google 検索の牙城を崩せるかが焦点となる。

OpenAIが評価額290億ドルで資金調達か、MicrosoftはBingにChatGPT統合を計画
画像:finance.yahoo.com

過去20年以上にわたり、ネットで情報を探すといえば、検索窓に単語を打ち込み、青いリンクと広告のリストを上から順にクリックしていく作業でした。しかし今、Microsoft と OpenAI がその常識を根底から覆そうとしています。

米ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、OpenAI は Thrive Capital や Founders Fund などのベンチャーキャピタルに対し、公開買付の形で約 3 億ドル相当の株式売却を交渉中です。これにより同社の評価額は約 290 億ドルに達し、ChatGPT の収益化をめぐる慎重論をよそに、従来の 2 倍以上に跳ね上がることになります。

Bing に ChatGPT を組み込む狙い

巨額の資金調達以上に注目を集めているのが、提携先である Microsoft の動きです。

米 The Information によると、Microsoft は早ければ 3 月末にも、自社の検索エンジン「Bing」に ChatGPT を統合する計画を進めています。従来の検索結果のようなリンクの羅列ではなく、前後の文脈を汲み取った自然な対話形式で直接答えを返す仕組みを目指しています。

現在、世界の検索市場では Google が約 83% という圧倒的なシェアを握っており、Bing はわずか 9% 程度にとどまります。この劣勢を覆すための切り札が AI です。

例えば口コミサイトを何件も見比べて店の評判を調べる代わりに、AI が要点を1段落に要約して提示してくれるようになります。Microsoft は 2019 年に OpenAI へ 10 億ドルを出資して以来の盟友関係にあります。2015 年の設立に関わったイーロン・マスク氏も、先月「ChatGPT は恐ろしいほど優れている」と評し、強力すぎる AI の台頭に警鐘を鳴らしました。

ただし、課題も山積みです。OpenAI のサム・アルトマン CEO 自身が昨年 12 月に「現時点で重要な判断を ChatGPT に頼るのは間違いだ」とツイートした通り、正確性の検証や実装にはまだ慎重な見極めが求められます。

Google の「コードレッド」とジレンマ

この動きに対し、Google 経営陣は社内に「コードレッド(厳重警戒)」を宣言し、スンダー・ピチャイ CEO は複数のチームを AI プロジェクトへ緊急配置転換しました。

Google に技術力がないわけではありません。同社が開発した対話型言語モデル「LaMDA」は、ChatGPT に匹敵するかそれ以上とも評価されています。しかし、Google は絵に描いたような「イノベーターのジレンマ」に直面しています。

一つは看板としての信頼性リスクです。AI がもっともらしく誤情報を出力した場合、検索の正確性を誇ってきた Google のブランドは大きく傷つきます。

もう一つは収益構造の問題です。Alphabet の売上の半分以上、利益の大半は検索連動型広告が占めています。ユーザーが対話で一瞬で答えを得てしまえば、広告リンクをクリックする理由がなくなってしまいます。自らのドル箱事業を破壊しかねない決断を、Google は下せずにいるのです。

なぜ重要か

私たちは、今回の動きが検索というインターネットの基盤を揺るがす本物の転換点になると考えています。

一般ユーザーにとって、知りたいことの要約を即座に得られる体験は圧倒的です。複数のウェブサイトを行き来する時間は大幅に削減されるでしょう。しかし、AI の「ハルシネーション(事実無根の回答)」が解消されていない以上、出力された内容の真偽を確かめる手間はユーザー側に残ります。今すぐ盲信するのではなく、あくまで優秀な下調べツールとして使うのが賢明です。

業界全体で見れば、検索エンジンには乗り換えコストがほとんど存在しません。ブラウザの入力先を変えるだけで、ユーザーはより便利な方へ簡単に移動してしまいます。

Microsoft の戦術は極めて巧妙と言えます。シェア 9% の Bing にとって守るべきものは何もなく、多少の誤回答リスクがあっても攻めるだけでプラスになります。一方でシェア 83% の巨城を守る Google は、自社の広告帝国を守りつつ対抗策を打たねばならず、極めて苦しい戦いを強いられることになりそうです。

情報源 (3)

  1. [1]
    finance.yahoo.com(新しいタブで開きます)原文finance.yahoo.com
  2. [2]
    fool.com(新しいタブで開きます)報道fool.com
  3. [3]
    inc.com(新しいタブで開きます)報道inc.com

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