マイクロソフトがGPT-5受け入れ準備、GPT-4.5は早ければ来週登場か
報道によると、米マイクロソフトはOpenAIの次期モデルGPT-4.5とGPT-5に向けサーバー容量を準備中だ。GPT-4.5は早ければ来週、GPT-5は5月下旬に登場する見込みで、o3推論モデルが統合されモデル選択の手間が省かれるという。

ChatGPTを開くたびに、上部のモデル選択プルダウンで悩む日々にようやく終わりが見えてきました。
The Vergeが関係者の話として報じたところによると、米マイクロソフトのエンジニアは現在、OpenAIの次世代モデル「GPT-4.5」および「GPT-5」を受け入れるためのサーバー容量の準備を急ピッチで進めています。早ければ来週にもGPT-4.5のホスト運用が始まり、本命となるGPT-5は5月下旬の投入が見込まれています。
単独公開されない「o3」と、消えるモデル選択
まもなく登場するGPT-4.5は開発コード名「Orion」と呼ばれ、OpenAIにとって最後の「思考連鎖(chain-of-thought)を用いない」フロンティアモデルになるとされています。もともとは昨年末のリリースが予定されていましたが、年明けへと延期されていました。
一方、より抜本的な刷新となるのが5月予定のGPT-5です。Sam Altman CEOはこのモデルを「当社の多くの技術を統合したシステム」と表現しています。
最大の変更点は、昨年12月に予告されていた高度な推論モデル「o3」が、単独モデルとしてはリリースされない点です。o3はスタンドアロンで提供されるのではなく、GPT-5というシステムの中に直接組み込まれます。
狙いは、ユーザーを悩ませてきた「モデル選択機能」の廃止です。Altman氏は最近X(旧Twitter)上で「私たちもユーザーと同じくらいモデル選択UIを嫌っており、統合された魔法のような知能に戻したい」と投稿していました。日常の雑談と高度な推論をバックグラウンドで自動的に切り替える仕組みを目指しています。
Google I/Oと真っ向衝突するマイクロソフト
5月下旬というスケジュールは、5月19日に開幕する開発者会議「Microsoft Build」に合わせたものです。この週は競合である米グーグルの「Google I/O」と完全に重なっており、AI領域での激しい発表合戦が予想されます。
昨年はBuildの直前にOpenAIが「GPT-4o」を突如発表し、マイクロソフトのAzure有料サービスと競合して社内を慌てさせました。しかし今回は事前調整が進んでいる模様です。マイクロソフトはCopilotのモデル統合を進めるほか、OpenAIの「Operator」に対抗する独自のGUI自動操作エージェントを開発しており、企業向け導入コストの引き下げに注力しています。
なぜ重要か
推論モデル「o3」の単体リリースを見送り、GPT-5という1つの箱に統合する判断は、製品戦略として非常に賢明です。一般のユーザーにとって、どの質問をo1やo3に投げて、どれを通常のGPTに任せるべきかを判断させること自体が大きな摩擦でした。この選択を裏側のルーターに任せることで、誰でも手軽に最高水準の推論能力の恩恵を受けられるようになります。
ただし懸念点もあります。システム側がタスクの重さを誤認した場合、簡単な回答なのに推論が走って待ち時間が延びたり、想定外のトークンコストが発生したりするリスクです。また、5月のBuildとGoogle I/Oのバッティングは、単なるモデル性能競争から「OSやブラウザを操作する自律型エージェントをいかに安価に企業へ提供できるか」へと戦場が移ったことを浮き彫りにしています。
情報源 (1)
- theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com