OpenAI、最大モデル「GPT-4.5」をPlus会員向けに順次提供開始
OpenAIはChatGPT Plus加入者向けに最新かつ最大規模のモデル「GPT-4.5」の展開を開始した。日常会話や知識の深さ、幻覚の低減に優れる一方、Altman氏は複雑な推論に特化したモデルではないと説明している。API出力価格はGPT-4oの15倍に設定されている。

OpenAI はこれまで、最新モデルを出すたびにベンチマークの更新をアピールしてきましたが、今回は少し勝手が異なります。
Sam Altman CEO は X 上で、有料プランである ChatGPT Plus ユーザー向けに「GPT-4.5」の順次提供を開始したと発表しました。サーバーの処理能力に制限があるため、利用権限は今後 1〜3 日かけて段階的に行き渡る予定です。
このモデルは OpenAI 史上最大規模のデータと計算資源を投じて訓練された、最も巨大なモデルとなっています。
会話や説得は得意、難解な推論は苦手
GPT-4.5 の強みは、圧倒的な規模に裏打ちされた幅広い知識と、自然な対話能力です。過去のモデルで課題だった事実無根の回答(ハルシネーション)が抑えられており、クリエイティブな文章作成や日常的な相談において頼もしさを発揮します。
社内テストでは、ほかの AI モデルを議論で説得することに長けているというユニークな結果も示されました。
一方で、弱点も明確です。
Altman 氏が「GPT-4.5 は推論特化型モデルではなく、ベンチマークで圧倒的な数値を叩き出すようなものではない」と明言したとおり、複雑なロジックを解く力は高くありません。この分野では Anthropic の Claude や DeepSeek のモデルに遅れをとっています。
コスト面も大きなハードルです。API 価格は出力 100 万トークンあたり 150 ドルに設定されており、現在広く使われている GPT-4o のおよそ 15 倍に跳ね上がっています。
なぜ重要か
一般ユーザーにとって、GPT-4.5 は「試す価値はあるが使い分けが必須なモデル」と言えます。ニュアンスを重視した文章執筆や表現力豊かな対話には適していますが、コード生成や数学的推論を任せるなら、従来の推論特化モデルを選んだほうが賢明です。
業界全体から見れば、AI の開発競争が完全に二分されたことを示す象徴的な出来事です。強化学習によって思考プロセスを深める方向性と、パラメータを巨大化させて知識と表現力を極限まで高める方向性の違いが浮き彫りになりました。
事前の過度な期待を抑える Altman 氏のアプローチは賢明だと考えられます。しかし、GPT-4o の 15 倍という価格設定は、従来の単純なスケールアップ戦略がコスト面で限界に近づいている現実を物語っています。莫大な計算コストに見合うだけの明確なビジネス価値を示せなければ、このクラスの巨大モデルを日常的に運用し続けるのは容易ではありません。
情報源 (2)
- @sama(新しいタブで開きます)原文twitter.com
- maginative.com(新しいタブで開きます)報道maginative.com