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マイクロソフトとOpenAI、1000億ドルのAIスパコン「Stargate」を計画か

公開 拡散指数 55

米メディアの報道によると、マイクロソフトとOpenAIは最大1000億ドル規模のAIスーパーコンピューター「Stargate」の建設計画を進めている。数百万個の専用チップを備え、早ければ2028年の稼働を目指す。ただし、本格始動はOpenAIのモデル能力が大幅に進化するかどうかに左右されるという。

マイクロソフトとOpenAI、1000億ドルのAIスパコン「Stargate」を計画か
画像:the-decoder.com

数億ドル規模のデータセンター建設でも大きな話題になる時代に、1000億ドルという規模は何を意味するのでしょうか。それは、現在存在する最大級のデータセンターの約100倍に相当する巨額の投資です。

米The Informationの報道によると、マイクロソフトとOpenAIは「Stargate(スターゲート)」と名付けられた人工知能(AI)スーパーコンピューターを含む、最大1000億ドル規模のデータセンター計画を進めています。非公開の協議に参加した関係者らによると、OpenAIの次世代モデル開発を加速させるため、数百万個の専用プロセッサーで構成されるシステムになる見通しです。

5段階で進む超巨大インフラ構想

この計画は一度に巨額を投じるのではなく、全5段階に分けて進められています。

両社は現在、第3段階の途中にあります。第4段階では2026年頃の稼働を目指して約100億ドルを投じる小型スーパーコンピューターが計画されており、これだけでも既存データセンターを大きく上回る規模です。

第5段階に位置付けられているのがStargateです。米国内に建設し、2028年の立ち上げと2030年に向けた拡張が話し合われています。最終的には最大5ギガワット(GW)の電力が必要になるとされ、これは現在の大型データセンター数棟分に匹敵します。資金の大半はマイクロソフトが拠出する見込みで、関連費用を含めると総額は1150億ドルを超える可能性があり、これは同社の前年の設備投資額の3倍以上に達します。

OpenAIの動向に詳しいJimmy Apples氏も以前、Sam Altman氏が砂漠のどこかで巨大なプロジェクトを立ち上げようとしており、核融合企業のHelion EnergyやAmerican Clean Powerが関与しているとXに投稿していました。同氏は後に、これがStargateを指していたことを認めています。

半導体と電力の確保、そして自己改善AIへの道

費用の大部分を占めるのはAI半導体の調達です。

NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは最新チップ「Blackwell B200」の価格が3万〜4万ドルになると語っています。Stargateは特定のサプライヤーに依存せず、マイクロソフトが昨年発表した独自開発チップを含め、複数のベンダーのプロセッサーを組み合わせて稼働するよう設計される方針です。

もっとも、マイクロソフトが無条件に資金を拠出するわけではありません。関係者によると、Stargateを実行に移すかどうかは、OpenAIがAIの性能を劇的に向上させ、真の「超知能(スーパーインテリジェンス)」を実現できるかどうかにかかっています。

膨大な計算リソースを求める背景には、合成データの活用があります。OpenAI幹部らは、十分なサーバーがあれば既存のAIを使って高品質な訓練データを生成し、さらに優れたモデルを作る「自己改善型AI」のループを回せると考えています。

なぜ重要か

一般ユーザーや開発者にとって、Stargateは今すぐ触れるツールではありません。しかし、2026年の第4段階を経て2028年のStargateへと続くロードマップは、フロンティアモデルの進化のタイムラインを明示しています。自己改善ループが機能すれば、数年後には推論とデータ生成の能力が劇的に跳ね上がったモデルが登場することになります。

業界全体から見れば、AIの競争領域がソフトウェアから国家インフラ級の重工業分野へと完全にシフトしたことを示しています。1000億ドルという投資額と5ギガワットもの電力需要は、GoogleやMeta、Amazonといったメガテックに同水準の設備投資を強いることになり、資金力のないスタートアップが独自にフロンティアモデルを開発する道は完全に閉ざされることになります。

マイクロソフトのアプローチは賢明だと考えられます。いきなり1000億ドルを約束するのではなく、フェーズを細かく分け、OpenAIの技術的ブレークスルーを見極めながら投資判断を下す枠組みにしているためです。懸念されるのは電力網と物理的なインフラの限界です。数百万個のチップ調達もさることながら、米国内で5ギガワットものクリーンで安定した電力を2030年までに手当てできるかどうかは、極めて高いハードルとして立ちはだかりそうです。

情報源 (2)

  1. [1]
    reuters.com(新しいタブで開きます)原文reuters.com
  2. [2]

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