MetaがSNS横断のAI機能を発表:会話AIや有名人アバター28種が登場
Meta は Connect にて各種アプリに導入する生成 AI 機能を発表した。Bing 検索と連携した「Meta AI」アシスタントに加え、MrBeast やスヌープ・ドッグらが演じる 28 種類の個性派 AI キャラクターを実装。さらに Emu モデルによるスタンプ生成や画像編集機能も順次提供する。

仕事の効率化ツールとして語られがちな生成AIを、Metaは友達同士のグループチャットに飛び込む雑談相手に変えようとしています。
同社は年次イベント「Connect」において、WhatsApp、Messenger、Instagramを横断する包括的なAI機能を発表しました。今後はRay-Ban MetaスマートグラスやQuest 3といったハードウェアにも順次展開されます。
リアルタイム検索対応のMeta AIと28人のセレブ分身
中核となるのは、Llama 2や最新の大規模言語モデル研究を基盤にした対話型アシスタント「Meta AI」です。
最大の特徴はMicrosoft Bingとの連携によるリアルタイム検索機能です。チャット内で友人と登山口の候補を相談しているとき、Meta AIを呼び出せばその場で最新の候補地を提示してくれます。さらに「@MetaAI /imagine」と入力すれば、記念バッジなどの画像をその場で生成できます。
さらにユニークなのが、独自の個性や設定を持った28種類のAIキャラクターです。各キャラクターには有名人が起用されており、Snoop Doggがダンジョンマスターを務め、MrBeastが小言を言う兄役を演じ、Kendall Jennerが相談相手になります。
これらのキャラクターはInstagramやFacebookに個人プロフィールを持ちます。ただし、Meta AIや一部キャラクターを除き、知識は基本的に2023年以前のデータに限られています。まずは米国のユーザーを対象にベータ版が公開されました。
数秒で作るスタンプとSAMを活用した画像加工
日常のコミュニケーションを彩る機能として「AIステッカー」も登場しました。Llama 2と画像生成モデル「Emu」を活用し、テキストを入力するだけで数秒でオリジナルスタンプを生成します。まずは英語圏の一部ユーザーから提供が始まります。
Instagramには、画風をガラリと変える「Restyle」と、背景を入れ替える「Backdrop」という2つの新機能が近日中に追加されます。特にBackdropは、以前発表された画像分割モデル「Segment Anything Model(SAM)」とEmuを組み合わせて被写体を正確に切り抜きます。AI生成画像には識別用のマーカーが付与されます。
開発者やクリエイター向けには「AI Studio」が発表され、今後MessengerやWhatsApp上で動く独自の対話AIや、クリエイター公認の分身AIを作成できるようになる予定です。
なぜ重要か
今回の発表は、ビジネス向けやコーディング支援に偏っていた生成AIの戦場を、Metaが自身の強みである「日常のソーシャル関係」へと一気に引き戻す一手だと考えられます。
一般ユーザーにとって、プロンプトを工夫して長文を書かせる作業はハードルが高いものです。しかし、チャット中にオリジナルのスタンプを作ったり、有名人キャラと雑談したりする体験なら、特別なリテラシーがなくても直感的に楽しめます。数億人が毎日開くメッセージアプリの中に最初から組み込まれている利便性は絶大です。
競合であるOpenAIやGoogleにとっても厄介な動きです。両社がワークスペースや検索の覇権を争う間に、Metaは圧倒的なアクティブユーザー数をテコにして、コンシューマー層のAI体験を囲い込もうとしています。
一方で課題もあります。実在する著名人の顔とキャラクターを使った対話AIは、不適切な発言をした場合の炎上リスクが極めて高いといえます。また、大半のキャラの知識が過去にとどまっている点も、最初の物珍しさが薄れた後の定着率に影響しそうです。エンタメとしての魅力を持続できるかどうかが成否の分かれ目になりそうです。
情報源 (1)
- about.fb.com(新しいタブで開きます)原文about.fb.com
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