OpenAI共同創業者のジョン・シュルマン氏、Anthropicを退職:移籍からわずか半年
OpenAI共同創業者のジョン・シュルマン氏が移籍先のAnthropicを約半年で退職したと明かした。AIアライメント研究に専念するため合流していたが、新たに「非常に魅力的な機会」を追求するため去るとしており、次の行き先は明かしていない。

OpenAI の共同創業者として知られる John Schulman 氏が、移籍先である競合の Anthropic をわずか約 6 か月で退職したことが明らかになりました。
The Information が最初に報じ、その後 Schulman 氏自身が X で事実を認めました。同氏は投稿の中で、刺激的な研究環境や優秀な同僚から離れるのは簡単な決断ではなかったとしつつも、非常に魅力的な別の機会を追求することを決めたと説明しています。
Anthropic のチーフサイエンスオフィサーである Jared Kaplan 氏も声明を出し、退職を惜しみながらも新たな挑戦を全面的に支援する意向を示しました。
9 年過ごした古巣を離れてからわずか半年
Schulman 氏は OpenAI に 9 年間在籍し、ChatGPT の基盤となった強化学習技術などで中心的な役割を果たしてきたトップ研究者の一人です。
同氏は 2024 年 8 月に OpenAI を去る際、AI アライメント研究により深く集中し、現場での実践的な技術開発に戻るために Anthropic へ移籍すると説明していました。
当時の OpenAI では幹部の離脱が相次いでおり、チーフサイエンティストの Ilya Sutskever 氏や CTO の Mira Murati 氏、スーパーアライメントチームを率いていた Jan Leike 氏などが相次いで同社を離れていました。
安全性と責任ある開発を掲げて OpenAI 出身者によって設立された Anthropic は、そうした研究者にとって理想的な新天地と見られていましたが、Schulman 氏の滞在は想定外の短さで幕を閉じることになりました。
なぜ重要か
私たちは、Schulman 氏の電撃退職が、最先端 AI 分野におけるトップ研究者の流動性と起業意欲の高さを改めて浮き彫りにしたと考えています。
現時点で同氏の次の行き先は明かされていませんが、これまでの元 OpenAI 幹部たちの動きを見る限り、自らスタートアップを立ち上げる可能性が高いと見られます。すでに 23 人以上の OpenAI 出身者が独自の企業を立ち上げており、Schulman 氏ほどの実績があれば、巨額の資金と計算資源を集めるのは難しくありません。
Anthropic にとっては、安全性重視の姿勢をアピールして引き入れた重要人物が半年で去ったことは、対外的なイメージ戦略において小さくない痛手と言えます。研究環境を整えても、優秀な頭脳を自社にとどめ続けることがいかに困難かを示しています。
ユーザーや開発者にとっては、主要ラボの力関係が固定化せず、トップタレントの分散によって新たな技術的選択肢やスタートアップが生まれる契機になるため、今後の動向を注視する価値があります。
情報源 (2)
- bloomberg.com(新しいタブで開きます)原文bloomberg.com
- businessinsider.com(新しいタブで開きます)報道businessinsider.com