本文へスキップ
IFAI

業界動向

OpenAI共同創業者のグレッグ・ブロックマン社長が辞任 アルトマン氏解任に続き

公開 拡散指数 56

米OpenAIの共同創業者兼社長であるグレッグ・ブロックマン氏が辞任を発表した。サム・アルトマンCEO解任の報を受けたBrockman氏は社員向けに送った退職メッセージを公開し、今後の動向については後日明かすと述べている。

OpenAI共同創業者のグレッグ・ブロックマン社長が辞任 アルトマン氏解任に続き
画像:theverge.com

最高経営責任者の解任が告げられてからわずか数時間後、共同創業者兼社長のグレッグ・ブロックマン氏も辞任を発表しました。

OpenAIの取締役会がサム・アルトマン氏を電撃解任した直後、ブロックマン氏はアルトマン氏の投稿を引用する形で社内へのメッセージを公開し、自身の退任を表明しました。この決定を発端に、同社の技術を根底から支えてきたトップ研究者たちが雪崩を打って離脱する事態へと発展しています。

Google Meetで行われた解任通告

ブロックマン氏が明らかにした経緯によると、事態は極めて突然でした。木曜日の夜、チーフサイエンティストのイリヤ・サツケヴァー氏がアルトマン氏にメッセージを送り、金曜の正午に面談を設定しました。

アルトマン氏が指定されたGoogle Meetに参加したところ、ブロックマン氏を除く取締役全員が待ち構えており、その場で解任が言い渡されたといいます。取締役会は、アルトマン氏がコミュニケーションにおいて率直さを欠いていたと主張しました。

ブロックマン氏も取締役の座を外されたものの社長職にとどまるよう求められましたが、同氏はこれを拒否して辞任を選びました。さらに報道によると、GPT-4の事前学習を率いたリサーチディレクターのヤクブ・パチョツキ氏、AIリスクチームを率いるアレクサンダー・マドリー氏、7年在籍したシモン・シドール氏ら主要な研究者3名も相次いで辞意を伝えました。

全社的な反発と混迷の行方

取締役会の決定に対する社内の反発は凄まじく、臨時CEOとして迎えられた元Twitchのエメット・シア氏の説明会を従業員らはボイコットしました。社内Slackでは公然と反発の絵文字が投稿されたと伝えられています。

さらに驚くべきことに、当初解任を主導したサツケヴァー氏自身が態度を一変させ、取締役会の退任とアルトマン氏の復帰を求める公開書簡に署名しました。全社員の9割以上にあたる700人超がこれに同調しています。

マイクロソフトはアルトマン氏らを受け入れる新チーム設立を発表したものの、サティア・ナデラCEOは彼らがOpenAIに残る道も含めて柔軟な姿勢を示しており、事態はなお流動的です。

なぜ重要か

OpenAIのAPIやChatGPTを基盤にビジネスを展開している開発者や企業にとって、この混乱はシステムの継続性と今後のモデル進化に対する重大な懸念材料となります。現場の技術者がインフラの稼働維持を呼びかけているとはいえ、中核を担う研究者が抜ければ開発スピードの鈍化は避けられません。

業界全体にとって、今回の騒動は非営利法人が営利子会社を監督するというOpenAI特有のガバナンス構造の限界を露呈させました。巨額の資金を投じたマイクロソフトや顧客に事前の相談もないまま独断専行できる構造は、ビジネス上の大きなリスクです。

取締役会の判断は、理念を守るための行動だったとしても、実効性の面では極めて稚拙だったと言わざるを得ません。最先端のAI開発において最大の資産はコードやブランドではなく、ほんの一握りの優秀な研究者です。その人材を一斉に失いかねない状況を自ら招いたことは、自滅的な一手だったと私たちは考えます。

情報源 (3)

  1. [1]
    @gdb(新しいタブで開きます)原文twitter.com
  2. [2]
    theverge.com(新しいタブで開きます)報道theverge.com
  3. [3]
    businessinsider.com(新しいタブで開きます)報道businessinsider.com

トピックを追うOpenAIのリーダーシップ危機

このトピックのニュース。新しい順です。

  1. OpenAIの安全研究者Rosie氏が退社、AGI準備チーム解散受け
  2. OpenAIの共同創業者ブロックマン氏が復帰、技術的課題に注力へ
  3. OpenAI の研究・安全性担当副社長リリアン・ウォン氏が退社へ
  4. OpenAI、営利企業への転換に向け米当局と初期協議を開始
  5. OpenAI、66億ドルの資金調達を完了:評価額は1570億ドルに

毎日のAIピックアップ