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Figure、人型ロボットの全身を自律制御する「Helix 02」を発表

公開 拡散指数 39

Figureは人型ロボットの全身を単一ニューラルネットワークで直接制御するモデル「Helix 02」を発表した。新たに全身制御基盤「System 0」を導入し、台所で4分間にわたり食器洗い機の出し入れを行う複雑なタスクを、人間の介入なしに完全自律でやり切ってみせた。

Figure、人型ロボットの全身を自律制御する「Helix 02」を発表
画像:figure.ai

人型ロボットがバク転やダンスを披露する動画は珍しくなくなりましたが、実際にキッチンで食器を洗わせようとすると、途端に立ち往生してしまいます。

これまでのロボット開発では、歩行を受け持つ脚の制御と、物をつかむ腕の制御が完全に切り離されていました。歩いては止まり、姿勢を安定させてから手を伸ばし、つかんだらまた歩く。途中で荷物の重心が崩れたり足元が狂ったりすると、プログラム全体が破綻してしまうのが長年の課題でした。

ロボット開発のFigureが発表した「Helix 02」は、まさにこの移動と操作の統合に挑んだモデルです。上半身のみを視覚モデルで動かしていた前作から進化し、ロボット全身の歩行、マニピュレーション、バランス制御を1つのニューラルネットワークにまとめ上げました。

10万行のC++を捨て、3層の頭脳で動かす

人型の全身を自然に協調させるため、Figureは長年手書きされてきた109,504行に及ぶC++の制御コードをすべて破棄しました。その代わりに導入されたのが、動作の土台となる「System 0」です。

Helix 02は、更新速度の異なる3つのシステムで構成されています。

最下層のSystem 0は、パラメータ数1000万の軽量モデルながら、1kHzの超高速で駆動します。1000時間以上の人間の動作データと、20万以上の並列シミュレーション環境での強化学習を経て作られており、人間の無意識の筋肉の動きのように全身のバランスを保ちます。

中間層のSystem 1は200Hzで動作します。頭部カメラ、手のひらカメラ、指先の触覚センサー、全身の関節状態をすべて読み込み、全身の関節目標を出力する視覚運動ポリシーです。

最上位のSystem 2は意味理解と計画を担い、「食器洗い機まで歩いて皿をカウンターに運ぶ」といった大まかな目標をSystem 1に渡します。

この構成により、Figureはフルサイズのキッチンで食器洗い機を出し入れする4分間の完全自律デモを公開しました。人間の遠隔操作やリセットなしで、計61個の動作を連続で実行しています。

特に目を引くのは、両手で皿を抱えているときに腰を使って引き出しを押し戻したり、足先で食器洗い機の扉を持ち上げたりする全身の使い方です。

クリップ1個の重さを感じる指先

部屋の中を歩き回るだけでなく、Helix 02は細かな手作業の精度も大きく引き上げました。基盤となる最新機体「Figure 03」のセンサー類がフル活用されています。

指先には3グラム(ゼムクリップ1個程度)の微細な圧力を感知できる触覚センサーが埋め込まれ、手のひらには近接カメラが搭載されました。これにより、頭部カメラの死角になる手元の細かな作業が可能になります。

公開された自律タスクでは、ボトルのキャップをつぶさずに回して開ける、薬箱から小さな錠剤を1粒だけ取り出す、注射器を押して正確に5ミリリットルだけ押し出す、製造拠点BotQで乱雑に重なった金属部品を仕分ける、といった高度な作業をこなしています。

なぜ重要か

人型ロボット業界は長い間、見栄えの良い短時間のデモと、現場で本当に使える実用性とのギャップに苦しんできました。その最大の原因が、歩行と手作業を別々のプログラムで無理やりつなぎ合わせていた点にあります。

Helix 02の最大の成果は、ルールベースのつぎはぎコードを捨て、全身の協調をエンドツーエンドの学習モデルに一本化したことです。1000万パラメータのSystem 0によって、ロボットに「転ばずにバランスを取りながら手を使う」という人間並みの身体的本能を持たせるアプローチは極めて合理的だと考えられます。

荷物で手がふさがっていれば腰や足を使うといった振る舞いは、実社会の過酷な現場で人型ロボットが働くために欠かせない柔軟性です。単なるアーム付き台車ではなく、真のヒューマノイドが現場に立つ道筋が見えてきました。

ただし、4分間の成功デモは印象的であるものの、まだ整えられた環境下での実験にすぎません。未知の障害物や想定外の接触が頻発する一般家庭や工場現場で、この3層ネットワークがどれほど粘り強く自律回復できるかは、今後の実戦投入を見守る必要があります。

情報源 (1)

  1. [1]
    figure.ai(新しいタブで開きます)原文figure.ai

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