Figureが新型人型ロボット「Figure 02」発表:計算能力3倍、16自由度の第4世代ハンド搭載
Figureは次世代人型ロボット「Figure 02」を発表した。航空機着想の外骨格と2.25kWhバッテリーを搭載し、1日20時間以上の稼働に対応する。6基のRGBカメラと前世代比3倍のCPU/GPU性能を備え、16自由度のハンドで完全自律的なタスク実行を目指す。
シリコンバレーの人型ロボット開発スタートアップであるFigureが、第2世代となる人型ロボット「Figure 02」を発表しました。初代モデルの公開からわずか10カ月という驚異的な開発スピードです。
同社CEOのBrett Adcock氏によると、今回のモデルチェンジは工場の生産ラインでの完全自律作業を見据えた大幅な強化となっています。
航空機に着想を得た骨格と20時間駆動のバッテリー
Figure 02のハードウェアは、耐久性と作業性に焦点を当てて再設計されました。航空機設計から着想を得た外骨骼構造を採用することで構造剛性を高め、配線をすべて内部に統合して断線や引っ掛かりのリスクを減らしています。
胴体内には特注の2.25kWhバッテリーパックを内蔵し、1日20時間以上の稼働が可能とされています。これは工場の2交代勤務にも耐えうる水準です。
手先には16の自由度を備えた第4世代のヒューマンスケールハンドを搭載しました。全身に配置された6基のRGBカメラと組み合わせることで、製造ラインで求められる高精度なピック&プレース作業をこなします。
車載AI推論性能が3倍に、BMW工場での試験も実施
頭脳面では、NVIDIAのRTX GPUモジュールを追加したことで、オンボードの推論性能が前モデル比で3倍に向上しました。これにより、クラウドに依存しない完全自律型のAIタスク処理が可能になっています。
同社は2022年創業で、NVIDIAなどから6億7500万ドルの資金調達を実施しています。会話型AIにはOpenAIと共同開発したカスタムモデルを採用し、シミュレーションや合成データ生成にはNVIDIA OmniverseやIsaac Simを活用しています。
また、今回の発表に合わせて、米サウスカロライナ州にあるBMWグループのスパータンバーグ工場で、データ収集と実作業のトレーニング試験をすでに実施したことも明かされました。
なぜ重要か
Figure 02のアプローチで賢いのは、派手なアクロバット運動ではなく、配線の内蔵化や駆動時間の確保といった製造現場の現実的な課題に集中している点です。10カ月という短期間でここまで実用的なパッケージに落とし込んだスピード感は競合への強い牽制になります。
製造業のユーザーにとっては、人手不足の現場に投入できる人型ロボットの実用化が実験室レベルからパイロット導入フェーズへ確実に進んでいることを示す好例です。BMWの現場に持ち込んでテストしている事実は、単なるデモ以上の説得力を持っています。
ただし、課題も残されています。車載算力が3倍になったとはいえ、複雑な製造ラインで求められるエラー率ゼロの作業精度を安定して出せるかは未知数です。現時点ですぐに全面導入を検討する段階ではなく、限定的な工程でのPoCを見守るのが現実的な判断と言えます。
情報源 (2)
- @Figure_robot(新しいタブで開きます)原文twitter.com
- blogs.nvidia.com(新しいタブで開きます)報道blogs.nvidia.com
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