中国Baidu、ChatGPT対抗の対話型AIを3月に公開へ
Baiduが3月にChatGPTに似た対話型AIツールを公開する計画を進めていると報じられた。独自の大規模言語モデル「Ernie」をベースにしており、まずは独立アプリとして提供し、順次検索エンジンにも統合する見通しだという。

対話型AI「ChatGPT」の世界的なブームを受け、中国の検索大手百度(Baidu)が本格的な対抗措置に乗り出します。
ロイターやブルームバーグの報道によると、BaiduはChatGPTのような対話型AIツールを3月に公開する計画を進めています。
このツールはまず同社のメインの検索エンジンに組み込まれ、検索結果に対話形式の自然な回答を表示する形になるとみられています。
検索サービスへの直接統合
公開されるAIツールは、ユーザーの自然言語による複雑な質問を理解し、人間が書いたかのような文章で回答を作成する機能を持ちます。
ブルームバーグが報じた社内会議の内容によると、Baiduの李彦宏(ロビン・リー)CEOは従業員に対し、対話型AI技術はビジネスの展望を変える新たな未来だと語りました。
私たちが毎日考え続けてきた技術が、これほど多くの人々の注目を集めるようになったことをとても嬉しく思うとコメントしています。
OpenAIをめぐっては、米マイクロソフトが大規模な追加投資を協議中と報じられているほか、米BuzzFeedがコンテンツ制作にAIを活用すると発表して株価が150%急騰するなど、市場の熱気は過熱しています。
独自モデル「Ernie」を投入
中国国内では海外サービスへのアクセス制限によりChatGPTが直接利用できないものの、ネット上では利用体験のスクリーンショットが広く共有され、高い関心を集めています。
Baiduがこの空白を埋めるために投入するのが、同社が長年開発を続けてきた大規模言語モデル「Ernie(文心)」です。
公表されている論文によると、Ernieは中国内外の中国語および英語のソースを学習データとして使用しています。
WikipediaやReddit、BookCorpusに加え、自社エコシステム内の百度百科や百度ニュースのデータも網羅されています。なお、提供にあたっては中国国内の規制や検閲法規への準拠が前提となります。
なぜ重要か
中国国内の一般ユーザーや開発者にとって、アクセス制限の壁を越えずに母国語で高度な対話型AIを使える環境がようやく整うことになります。普段利用している検索画面からそのまま使えるため、利用のハードルは極めて低くなります。
業界全体にとっても、Baiduの参戦をきっかけに、中国の他の大手テック企業が追随を余儀なくされ、国内での生成AI開発競争が一気に加速するとみられます。
検索エンジンへの統合というアプローチは、Baiduが持つ膨大な中国語データを即座に価値化できる点で理にかなっています。
しかし、検索サービスである以上、AIの「もっともらしい嘘(ハルシネーション)」は情報の信頼性を直撃します。厳格なコンテンツ規制をクリアしながら、ChatGPTに匹敵する利便性と正確性を3月までにどこまで両立できるかが最大の試練になります。
情報源 (2)
- reuters.com(新しいタブで開きます)原文reuters.com
- siliconangle.com(新しいタブで開きます)報道siliconangle.com