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Shutterstock、企業向け生成AI画像に全額補償を提供

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Shutterstockは、企業向けアカウントを持つ全ユーザーを対象に、生成AI画像の利用に伴う法的な全額補償を提供すると発表した。オンデマンドの人的審査を経ることで、著作権侵害などの訴訟リスクをカバーする。Adobeの同様の施策に続く動きで、企業の商用利用への不安払拭を狙う。

Shutterstock、企業向け生成AI画像に全額補償を提供
画像:venturebeat.com

企業が生成AIの商用利用をためらう最大の理由は、画質ではなく著作権侵害をめぐる法的なリスクです。

画像素材大手のShutterstockは、法人向けプランの顧客を対象に、同社プラットフォームで生成したAI画像のライセンスおよび利用に関して、著作権などの侵害申立から企業を保護する全額補償を提供すると発表しました。

同様の補償プログラムは1カ月前にAdobeも発表しており、商用環境で安全に使える生成AIをめぐる法人獲得競争が一気に激しさを増しています。

人手による事前審査を経て補償を適用

この法的補償は、生成された画像すべてに自動で適用されるわけではありません。

Shutterstockによると、企業からのリクエストに応じて画像ごとに人手によるレビューを実施し、審査を通過したものに対して補償を提供する仕組みをとっています。

補償の基準は従来のストック素材と同じ規約に準拠しており、未加工の画像が第三者の著作権、商標権、プライバシー権などを侵害しないことが保証されます。

同社プロダクト担当バイスプレジデントのJeff Cunning氏はVentureBeatの取材に対し、顧客が求めていたのは従来のストック素材と同じ商用ライセンスへの安心感だと語っています。

この補償は5月のグローバルカンファレンスで一部の案件向けに先行発表されていましたが、今回正式にすべての法人アカウントへ開放されました。

クリエイターへは四半期ごとに報酬を分配

生成AIへのアプローチにおいて、Shutterstockは競合他社と大きく異なる路線を歩んできました。

ライバルのGetty Imagesが2月に画像生成AI「Stable Diffusion」を手がけるStability AIを著作権侵害で提訴したのに対し、ShutterstockはAI企業との協業を加速させています。

同社は2022年10月にOpenAIと提携してDALL・Eをプラットフォームに導入し、今年1月にはMetaにも学習用データセットを提供するとともに、独自の画像生成ツールを立ち上げました。

自社ツールはShutterstock自身が権利を持つ素材を含む数億件の合法的データで学習されており、学習元となったアーティストへの還元も進めています。

2022年に設立された「寄稿者基金」を通じて、すでに数十万人のアーティストに補償金が支払われており、今後数百万人に拡大する見込みです。支払いの頻度も当初の半年ごとから、現在は四半期ごとへと短縮されています。

なぜ重要か

企業にとって、法務の承認が下りずに止まっていた生成AI導入のハードルが一気に下がります。広告やWeb制作でAI画像を本格的に使いたい企業アカウントのユーザーなら、今すぐ業務フローに組み込む価値があります。

ただし、補償を受けるために人手による個別審査が必要という点は、運用上のボトルネックになり得ます。生成した画像をその場で即座に公開するようなスピード重視の案件では注意が必要です。

業界全体で見れば、生成AIツールの差別化ポイントが「モデルの精度」から「法的な安全性と補償の有無」へとシフトしたことを意味しています。

Adobeに続いてShutterstockが全額補償に踏み切ったことで、ネット上の画像を無許諾で学習させた新興AIツールは、法人の主要案件から排除されやすくなります。Shutterstockは自社の膨大な画像資産をクリーンな学習基盤として再定義し、それを保険付きの法人サービスに仕立て上げることで、極めて堅実なビジネスモデルを築きつつあると見られます。

情報源 (1)

  1. [1]
    venturebeat.com(新しいタブで開きます)原文venturebeat.com

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