Perplexity、第4四半期にAI検索広告を導入へ:CPMは50ドル超
CNBCの報道によると、Perplexityは第4四半期に検索アプリで広告配信を開始する計画だ。回答下部の関連質問のスポンサー枠や右側ディスプレイ枠を用意し、CPMは50ドルを超える見込み。先月発表した提携メディアへの収益還元プログラムの原資にも充てられる。

検索エンジンをPerplexityに切り替えたユーザーが口を揃えるのは、「広告だらけのリンクを探し回るストレスから解放された」という点でした。
しかし、その快適な環境にも変化が訪れようとしています。
CNBCやADWEEKが報じたところによると、評価額が10億ドルを突破したAI検索スタートアップのPerplexityは、広告主向けの提案資料の配布を始めており、今年第4四半期にも検索アプリ内で広告の配信を開始する計画です。
1000回表示で50ドル超の強気な価格設定
提案資料によると、Perplexityのアプリダウンロード数は200万回を超え、月間クエリ数は2億3000万件に達しています。特に米国でのクエリ数は過去1年で8倍に急増しました。
広告主を引きつける最大の武器は、そのユーザー属性です。利用者の8割以上が大卒以上で、65%が医療、法律、ソフトウェアエンジニアなどの高収入なホワイトカラー層、さらに30%が組織のシニアリーダー職に就いているといいます。
この富裕層トラフィックを背景に、Perplexityの掲げる広告単価はかなり強気です。関係者によると、インプレッション単価(CPM)は50ドルを超える見込みです。マーケティング調査企業Semrushのデータでは、一般的なデスクトップ広告のCPMは約2.50ドル、モバイル動画でも約11.10ドルにとどまるため、相場の数倍から20倍近い水準となります。
広告はテクノロジー、金融、ヘルスケアなど15の主要カテゴリーから展開されます。回答の右側へのディスプレイ広告や動画表示に加え、回答の下部に表示される「関連する質問」をスポンサー枠として販売します。ユーザーがその質問をタップすると、通常と同じようにAIがブランド製品に触れた回答を生成する仕組みです。
パブリッシャーとの関係修復への原資
Perplexityが広告導入を急ぐ背景には、メディアとの対立を収束させたい思惑もあります。
今年6月、ForbesやWiredがPerplexityによる記事の無断転載や不適切な帰属表示を告発しました。これを受けてPerplexityは7月、記事が回答に引用されて広告収益が発生した場合、その一部をメディア側に還元する「パブリッシャープログラム」を発表しました。
TIME、Fortune、Der Spiegel、WordPressなどが初期パートナーとして参加を表明しています。最高ビジネス責任者のDmitry Shevelenko氏は、1つの回答に3つの記事が引用されれば配分も3倍になると説明し、年内に30社への拡大を目指しています。
この還元モデルを機能させるには、検索画面で実際に広告収益を上げることが絶対条件となります。
なぜ重要か
AI検索にとって、広告の導入はもっとも繊細な「信頼性」を揺るがしかねない賭けだと考えられます。
ユーザーが従来の検索からPerplexityに移ってきた最大の理由は、中立的で簡潔な答えが得られるからです。もしスポンサー質問をクリックして生成された回答が、特定企業へのあからさまな誘導に感じられれば、ユーザーは一気に離脱するリスクがあります。
一方で、このビジネス判断自体は極めて現実的です。月額20ドルの有料プランだけでは、膨大なモデル推論の計算コストを賄いきれず、メディアへの還元原資も生み出せません。50ドルという高いCPMを設定したことからも、安売りせず、知的能力の高い意思決定者層へリーチしたいB2B広告主を狙い撃ちにする意図が見て取れます。
OpenAIがSearchGPTを準備し、GoogleもAI Overviewsを展開する中、AI検索が生き残るための道筋は、結局のところ従来の検索と同じ「広告マネタイズの成否」にかかっているようです。
情報源 (2)
- cnbc.com(新しいタブで開きます)原文cnbc.com
- adweek.com(新しいタブで開きます)報道adweek.com
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