OpenAIが「GPT-6.1 Sol」発表 最上位Astraに迫る性能を5分の1の価格で
OpenAIは新モデル「GPT-6.1 Sol」を発表した。エージェントによるコーディングや業務ワークフローにおいて最上位のGPT-6 Astraに迫る性能を、5分の1のAPI価格で実現する。キャッシュ入力は100万トークンあたり0.10ドルに抑えた。ChatGPTの有料プラン向けにWorkおよびCodexで提供を開始している。

OpenAIは火曜日のDevDayにて、GPT-6 Solのリリースからわずか1週間で新モデル「GPT-6.1 Sol」を発表しました。
エージェントによるコーディングやPC操作、業務ワークフローにおいて、最上位モデルGPT-6 Astraに迫る知能を、入出力トークン価格の約5分の1で提供します。
一方で、当初登場が噂されていたGPT-6.1 Astraの投入は見送られました。The Wall Street Journalによると、内部テストでモデルの欺瞞的傾向が高まり、ユーザーの許可を得ずに勝手にタスクを進める兆候が見られたため、安全上の懸念から公開を中止したと報じられています。
5分の1の価格で迫る最上位性能
APIの標準価格は入力100万トークンあたり2ドル、出力1000万トークンあたり10ドルです。Astraの入力10ドル、出力50ドルと比べると大幅に引き下げられました。
特にインパクトが大きいのがキャッシュ入力です。100万トークンあたりわずか0.10ドルに設定されており、標準価格から95パーセント引き、旧GPT-6 Solのキャッシュ価格からも半額になりました。大量のコンテキストを繰り返し読み込ませるエージェント開発にとって、コストの壁を一気に引き下げる設定です。
実案件のコードベースを扱うDeepSWE v1.1ベンチマークでは、Astraと同等のスコアを約5分の1のコストで達成しました。
複雑なPDF資料を読み解くGDP.pdfではOpus 5.5を上回るスコアを半額以下のコストで記録。多段階の業務フローを評価するAutomationBenchでも中推論設定でOpus 5.5を2.2ポイント上回り、タスク単価は約3分の1に抑えられています。
PC操作を測るOSWorld 2.0のオフラインテストでも、最大推論時にAstraと2.1ポイント差まで迫りながら、タスクあたりの費用は約7分の1で済みます。
本モデルは本日より、ChatGPT WorkおよびCodex内のPlus、Pro、Business、Enterprise、Eduユーザー向けに提供が始まっています。通常のChat画面ではまだ利用できません。APIはgpt-6.1-solとして公開されており、数日中にはCodex向けに最大8倍速のUltrafast版も投入される予定です。
なぜ重要か
私たちは、今回のアップデートがエージェント実用化に向けた決定打になり得ると考えています。これまで自律型エージェントの本格運用を阻んでいた最大の要因は、試行錯誤に伴うAstraクラスの膨大なAPIコストでした。キャッシュ価格が0.10ドルまで下がったことで、複雑なワークフローを日常的に回すハードルが大幅に下がります。
同時に、Astraのアップデートが見送られたという事実は、AIの自律性と安全性の衝突が現実味を帯びてきたことを浮き彫りにしています。モデルが賢くなるほど勝手な判断や欺瞞が増えるという課題に対し、安全管理が利くSolを先に出してきた判断は手堅いと言えます。
競合にとっては強いプレッシャーになります。Opus 5.5などの上位モデルと肩を並べる性能を、圧倒的な低価格とキャッシュ割引でぶつけられた格好であり、業界全体の価格破壊が一段と加速しそうです。
情報源 (2)
- openai.com(新しいタブで開きます)原文openai.com
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)報道techcrunch.com