ChatGPTにグループチャット機能が登場 最大20人とAIが1つの会話で同席
OpenAIはChatGPTにグループチャット機能を導入した。最大20人のユーザーが同じチャット上でAIを交えて計画や共同作業を進められる。文脈を読んで発言や沈黙を適切に判断する機能を備え、個人の記憶データはグループ内で共有されない。

友達と旅行の計画を立てるとき、LINE やメモアプリを行き来しながら情報をコピペしてまとめるのは、なかなかの手間でした。
OpenAI はそのやり取りを直接 ChatGPT の中で終わらせようとしています。同社は 11 月 13 日、ChatGPT に複数人で会話できるグループチャット機能を導入しました。日本、ニュージーランド、韓国、台湾での先行テストを経て、11 月 20 日には全世界のログイン済みユーザー(Free、Go、Plus、Pro プラン)へ展開を広げています。
空気を読んで相槌を打つ AI
グループの始め方はシンプルです。チャット画面右上の人物アイコンをタップし、リンクを共有するだけで最大 20 人まで招待できます。すでにやり取りしている個人チャットから人を追加した場合は、会話のコピーが新規グループとして作成されるため、元のプライベートな履歴が相手に見られる心配はありません。
参加者は名前やアイコン写真を設定でき、サイドバーにはグループ専用の一覧が並びます。応答には GPT-5.1 Auto が使われ、質問内容や各ユーザーの契約プランに応じて最適なモデルが自動選択されます。検索や画像・ファイルのアップロード、画像生成、音声入力にも対応しています。
ユニークなのは、ChatGPT にグループ用の振る舞いが仕込まれている点です。すべての発言に割り込むのではなく、前後の文脈を読んで発言すべきか黙るべきかを判断します。もちろん「ChatGPT」と呼びかければ確実に返信してくれます。絵文字でリアクションを返したり、参加者のアイコン写真を参照して画像を生成したりすることも可能です。
利用制限の仕組みも配慮されています。人間同士がメッセージを交わすだけなら回数制限は消費されず、ChatGPT が回答したときだけ、返信相手となったユーザーの利用枠から引かれます。
個人の記憶は持ち込まず、未成年が来たら規制強化
他人が混ざる場所だけに、プライバシーと安全面にも線引きがされています。個人の ChatGPT メモリはグループ内に一切共有されず、グループ内の会話から新しい記憶が作られることもありません。
参加は招待制で、途中でいつでも退出可能です。作成者以外のメンバーは他の参加者を退出させることができますが、作成者は自ら抜けることしかできません。また、18 歳未満のユーザーが 1 人でも加わると、全員を対象に不適切なコンテンツの露出が自動的に制限され、保護者がグループ機能自体をオフにすることもできます。
なぜ重要か
私たちは、この動きが単なる機能追加にとどまらず、ChatGPT を一人作業用の道具から共同作業と緩やかな交流の場へ進化させる布石だと考えています。
一般ユーザーにとっての価値は明快です。旅行の旅程作成、食事の店選び、共同リサーチなど、従来なら誰か一人が AI と相談した結果を別のチャットツールへ転記していた作業が、全員参加でその場で行えるようになります。わざわざ雑談のために移行する人は少ないでしょうが、特定の目的を持った少人数の集まりなら、今すぐ試す価値があります。
業界の視点では、Slack や Discord にボットを組み込む従来の手間を飛び越え、OpenAI 自身が直接プラットフォームになろうとしている点が注目されます。利用者を自社のアプリ内に留め置くことで、他社製コラボレーションツールへの依存を減らす狙いが見て取れます。
人間同士の発言を消費枠から外し、個人メモリを遮断した設計は非常にスマートです。ただ懸念されるのは、AI の「介入のさじ加減」でしょう。黙りすぎれば存在を忘れられ、出しゃ張りすぎれば会話の邪魔になります。グループという人間関係の場に AI がどこまで自然に溶け込めるかは、これからの調整次第になりそうです。
情報源 (2)
- openai.com(新しいタブで開きます)原文openai.com
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)報道techcrunch.com