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業界動向

Nianticがゲーム事業を38.5億ドル規模で売却、空間AI専業へ

公開 拡散指数 44

Nianticは『Pokémon GO』などの主要ゲーム事業と開発チームを、Scopelyへ約38.5億ドル規模で売却することで合意したと発表した。同社はゲームの運営から離れ、空間コンピューティングとAI技術に特化したNiantic Spatialとして新たな道へ進む。

世界中で社会現象を巻き起こした『Pokémon GO』の開発元 Niantic が、自らの看板事業を手放すという大きな決断を下しました。

Google からの独立から約 10 年を経て、Niantic は大規模な組織再編を発表しました。ゲーム事業を人気モバイルゲームパブリッシャーの Scopely に売却し、自らは「Niantic Spatial Inc.」として空間コンピューティング、AR、AI の開発に専念します。

38.5 億ドルの大型売却

今回の売却対象には、Niantic を代表するタイトルがずらりと並んでいます。

Scopely は 35 億ドルを投じ、『Pokémon GO』『Pikmin Bloom』『Monster Hunter Now』の権利と、それらを手がけてきた開発・運営チームを傘下に収めます。

さらに Niantic 自身が保有する 3 億 5000 万ドルの現金を分配するため、株主が得る総価値は約 38 億 5000 万ドルに達する見込みです。

Niantic のゲームは年間 1 億人以上がプレイし、ゲーム内で生まれたフレンド数は 10 億件を超え、プレイヤーが移動した総距離は 300 億マイルに及びます。各地で開催されたリアルイベントが開催都市にもたらした経済効果も 10 億ドルを超えていました。

ゲームから「空間と AI」の専門企業へ

ゲーム部門を切り離した Niantic は、Niantic Spatial Inc. として再スタートを切ります。

同社によると、事業の拡大に伴い「世代を超えて愛されるゲーム作り」と「AR、AI、地理空間技術の進化」という 2 つの道が社内で並行して走るようになっていました。

昨今の急速な AI の進歩を受けて、地理空間コンピューティングは消費者向け体験だけでなく企業向け用途でも本格的な可能性を切り拓く段階に入ったと同社は判断しました。

ゲームタイトルの継続的な運営から解放されることで、同社は現実世界をデータ化する空間プラットフォームの構築にすべてのリソースを集中させます。

なぜ重要か

プレイヤー視点で見ると、『Pokémon GO』などのサービスが急に終わる心配はありません。買い手となった Scopely は長期運営に定評のある大手であり、コンテンツ提供の体制は維持されるとみられます。ただし、同社が得意とする収益化施策が今後どのようにゲーム内へ導入されていくかは注視しておく必要があります。

業界全体にとって重要なのは、空間データと AI の基盤事業がゲームの裏方から離れ、単独のビジネスとして勝負できる時代になった点です。巨額の売却益を得たことで、Niantic Spatial は有力な技術プラットフォームとして独自の立ち位置を固める軍資金を手に入れました。

今回の決断は非常に賢明だと私たちは考えています。強力な IP に頼るゲーム運営は膨大なリソースを消費します。ゲーム資産が高く評価されているうちに売却して株主に報いつつ、自らは最も強みを持つ地理空間 AI の深耕にピボットする姿勢は、近年のテック業界でも際立ったスマートな身軽さと言えます。

情報源 (2)

  1. [1]
    nianticlabs.com(新しいタブで開きます)原文nianticlabs.com
  2. [2]

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