Mistral AI、コード特化モデル「Devstral 2」とCLIツール「Mistral Vibe」を公開
Mistral AIはオープンソースのコード特化型モデル「Devstral 2」(123B)と「Devstral Small 2」(24B)、端末向けCLI「Mistral Vibe」を発表した。123BモデルはSWE-bench Verifiedで72.2%を記録し、Claude Sonnetより最大7倍コスト効率が高い。24B版はコンシューマー向けハードウェアでローカル動作する。APIは現在無料で提供されている。
Devstral 2は、Mistral AIが公開したオープンウェイトのコード特化型モデル群です。複数ファイルにまたがるコード修正やバグ修正、自律的なソフトウェア開発を目的として設計されており、ターミナル上で動作するオープンソースツール「Mistral Vibe CLI」も同時に提供されています。
モデルは2つのサイズが用意されています。123Bパラメータのフラッグシップ「Devstral 2」と、24Bパラメータの「Devstral Small 2」です。どちらも256Kのロングコンテキストに対応し、プロジェクト全体のコードを読み込めます。
主な機能と性能
Devstral 2は、単一ファイルのコード補完にとどまらず、リポジトリ全体を把握して変更を加えるエージェント向けに最適化されています。フレームワークの依存関係を追跡し、テストの失敗を検知して自動で修正を再試行します。
ソフトウェア開発ベンチマークのSWE-bench Verifiedにおいて、123Bモデルは72.2%を達成しました。Mistralによると、実務タスクにおけるコスト効率はClaude Sonnetの最大7倍に達します。また、24BのDevstral Small 2も68.0%を記録し、自身より最大5倍大きなモデルに匹敵する性能を示しています。
開発ツールClineを介したブラインド評価では、Devstral 2がDeepSeek V3.2に対して勝率42.8%対28.6%で上回りました。ツール呼び出しの成功率は商用トップモデルに匹敵すると評価されています。ただし、人間の評価者による比較では依然としてClaude Sonnet 4.5が選ばれており、最先端の商用クローズドモデルとの差は残っています。
付属のMistral Vibe CLIはApache 2.0で公開されており、ターミナルから自然言語でコードの探索、編集、実行が可能です。「@」でファイルを補完参照し、「!」でシェルコマンドを実行できます。Zedエディタの拡張機能としても提供されています。
動作環境とライセンス
2つのモデルは求められる環境とライセンスが異なります。
Devstral 2(123B)は修正版MITライセンスを採用しています。オンプレミスで動かすには最低でも4基のH100クラスGPUが必要です。クラウドではbuild.nvidia.comや公式APIから利用できます。
Devstral Small 2(24B)はApache 2.0ライセンスで、画像入力にも対応するマルチモーダル仕様です。こちらはGeForce RTXシリーズなどのコンシューマー向けシングルGPUや、GPUのないCPUのみの構成でもローカル実行できます。
APIは現在期間限定で無料提供されています。無料期間終了後の料金は、Devstral 2が入力0.40ドル/出力2.00ドル(100万トークンあたり)、Devstral Small 2が入力0.10ドル/出力0.30ドルです。
なぜ重要か
Devstral 2の巧みな点は、巨大なパラメータ数に頼らず、比較的小さなサイズでエージェントとしての実用的なツール呼び出し精度を確保した点にあります。
個人の開発者にとっては、コードを外部に送信することなくRTX搭載マシンで完結できるDevstral Small 2とVibe CLIの組み合わせは今すぐ試す価値があります。チーム利用においても、ClaudeのAPIコストを抑えつつ自前ホストや安価なAPIで開発環境を自動化したい場合の有力な選択肢になるはずです。
情報源 (2)
- mistral.ai(新しいタブで開きます)原文mistral.ai
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)報道techcrunch.com