MetaがWorldGenを発表、テキスト1行から歩き回れる3D空間を生成
Metaはテキストプロンプトからインタラクティブな3D空間を生成するシステム「WorldGen」を発表した。単一視点からの生成と異なり、50×50メートルの広さを移動しても破綻せず、UnityやUnreal Engineにも直接対応する。現在は研究段階で一般公開はされていない。
現在の生成AIはリアルな画像や3D小物を一瞬で作れますが、本格的な3D空間を作らせようとすると、中心から数歩歩いただけで壁や床が溶け崩れてしまうのが常でした。
Metaは、テキストプロンプトを1行入力するだけで、歩行可能なインタラクティブ3D空間をまるごと生成する新技術「WorldGen」の研究成果を発表しました。
「中世のアニメ風村落」や「火星のSF基地」といった指示から、数分でスタイルの一貫した3Dワールドを構築できます。
5メートル先で崩れない空間生成
従来の3Dシーン生成技術は、特定の1視点から外側へ拡張していくアプローチが主流でした。そのため、視点からわずか3〜5メートル離れると、ジオメトリやテクスチャの劣化が一気に目立つ弱点がありました。
WorldGenは、50メートル四方の広大なエリアを、全体の一貫性を保ったまま生成できるのが強みです。中世の村に突然モダン家具が現れるような不自然さも防ぎます。
処理は「計画」「再構築」「分解」「洗練」の4段階に分かれています。
まず手続き型でベースのブロック配置とキャラクター移動用のナビメッシュを策定し、大枠の参照画像を生成します。
続いて画像から3Dへの変換を行い、シーン全体のテクスチャを貼り付けた後、AutoPartGen技術を使って空間内のオブジェクトを個別に分離します。
最後にメッシュとテクスチャの精緻化モデルを通すことで、高品質なシーンを仕上げます。生成物はUnityやUnreal Engineといった一般的なゲームエンジンにそのまま読み込める設計です。
なぜ重要か
ゲームやメタバース向けの3D背景制作は、専門知識と膨大な作業時間を要求される領域でした。このワークフローが数分に短縮されれば、インディー開発者や小規模スタジオの負担は劇的に下がります。
WorldGenはまだ研究段階であり、一般公開や開発者向け提供の予定は示されていません。すぐに自分のプロジェクトで試せるわけではない点には注意が必要です。
Metaの賢い点は、ただ見た目の良い3D画像を膨らませるのではなく、ゲーム開発の基本である「ナビメッシュ(歩行可能領域)」と「オブジェクト分割」を生成パイプラインの最初から組み込んだことです。キャラクターが壁に埋まらず歩き回れる実用性を重視しています。
一方で、50メートル四方という広さは、本格的なオープンワールドゲームから見ればごく狭い一角に過ぎません。生成にかかる待ち時間の短縮と、さらなる空間拡張が今後の実用化に向けた課題になりそうです。
情報源 (1)
- meta.com(新しいタブで開きます)原文meta.com