Meta、テキストから1分未満で3D資産を生成する「3D Gen」を発表
Metaはテキスト指示から1分未満で高品質な3Dアセットを生成する技術「Meta 3D Gen」を発表した。初期モデルの生成に約30秒、PBR対応のテクスチャ再生成に約20秒で完了する。現在は研究段階で未公開だが、ゲームやVR制作の手間を大幅に減らす可能性がある。

ゲームや映像制作において、3Dモデルをゼロからモデリングし、UVを展開してテクスチャを描き込む作業は、熟練のアーティストでも数日かかるのが当たり前でした。
Metaはその制作プロセスを一気に1分未満へ縮めようとしています。
Metaの生成AI研究チームは、テキスト指示から高品質な3Dアセットを高速に生成する新システム「Meta 3D Gen」を発表しました。
メッシュに30秒、テクスチャに20秒
従来の3D生成AIは、出力に時間がかかる割にテクスチャが不鮮明だったり、ゲームエンジンで使い物にならないメッシュを吐き出したりする課題がありました。
Metaのアプローチは、生成工程を2つの段階に明確に切り分けた点に特徴があります。
まず「3D AssetGen」がテキストプロンプトを読み込み、約30秒の推論時間でベースとなる3D形状と素材を生成します。
続いて「3D TextureGen」が詳細なテクスチャを割り当て、さらに高品質に仕上げたり指示通りの模様に置き換えたりします。この工程にかかる時間は20秒以下とされています。
研究チームによると、このシステムはオブジェクトを視点空間、ボリュメトリック空間、UVテクスチャ空間の3面から同時に処理しています。
これにより、物理ベースレンダリング(PBR)に対応したマテリアルマップを直接出力できるため、既存のゲーム開発パイプラインと親和性が高いのが強みです。
さらに、AIが作ったモデルだけでなく、アーティストが手作業で制作した既存の3Dモデルに対しても、テキスト指示だけでテクスチャを再生成して着せ替える機能も備えています。
各種ベンチマーク比較では、評価者の68%が単一ステージの従来モデルよりもこの2段階システムによる生成物を高く評価しました。
ただし、本システムは現時点では研究段階にあり、一般向けの公開や提供はまだ行われていません。
なぜ重要か
Meta 3D Genの最大の利点は、形状の生成とテクスチャの生成をあえて分離し、現場のワークフローに寄り添った設計にした点にあると考えられます。
3D制作の現場では、モデルの形そのものを変えるよりも、質感やカラーバリエーションを何パターンも試作する作業に膨大な時間が割かれます。人間が作った既存モデルのテクスチャを自然言語で瞬時に塗り替えられる機能は、現場のクリエイターにとって即戦力になり得ます。
インディーゲーム開発者や小規模スタジオにとっても、背景の小道具や環境アセットを大量に用意するハードルが劇的に下がるはずです。
一方で懸念されるのは、生成されたメッシュのポリゴン構造です。見た目が綺麗でも、トポロジーが乱れていればリアルタイムレンダリングやアニメーション用途にはそのまま使えず、手作業でのリトポロジー修正が必要になります。
Metaがこの領域に注力する背景には、自社のVRやメタバース事業における膨大な3Dアセット需要があります。業界標準のPBRに対応した実用的な生成パイプラインを提示したことで、競合の3D生成ツール開発にも強いプレッシャーを与えることになりそうです。
情報源 (1)
- digitaltrends.com(新しいタブで開きます)原文digitaltrends.com