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業界動向

写真家の反発受け、Metaが「AI生成」ラベルを「AI情報」に変更

公開 拡散指数 39

MetaはInstagramなどのアプリで表示していた「Made with AI」ラベルを「AI info」に変更すると発表した。Photoshopで微調整しただけの実際の写真までAI製と誤認表示される問題を受けた措置で、完全なAI生成と単なる画像編集を混同させない配慮となる。

写真家の反発受け、Metaが「AI生成」ラベルを「AI情報」に変更
画像:theverge.com

40年前にフィルムカメラで撮影したバスケットボールの試合写真をインスタグラムに投稿したら、画面に「Made with AI(AI製)」というラベルが勝手に貼られていた。

これは元ホワイトハウス公式写真家のピート・ソウザ氏が実際に遭遇した出来事です。同氏がアドビのツールで画像をトリミングし、レイヤーを統合しただけで、プラットフォームはAI生成画像と判定してしまいました。

写真家やクリエイターからの怒りの声が相次いだことを受け、Metaは現地時間の月曜日、Instagram、Facebook、Threadsに表示していた「Made with AI」のラベルを「AI info(AI情報)」へと変更すると発表しました。

レタッチと生成を混同したMetaの失策

発端は、Metaがプラットフォーム上のAIコンテンツに対するラベル表示方針を拡大したことでした。

Photoshopなどの編集ソフトは、C2PA規格に基づき、作成日や使用ツール、AI技術の有無などをいわば「栄養成分表示」のようなメタデータとして画像ファイルに記録します。

ところがMetaは、このメタデータの解釈を極端に単純化してしまいました。プロンプトから完全にゼロから生成された画像も、フィルム写真のゴミ取りやトリミングでAI補助ツールを使っただけの画像も、すべて一括して「AI製」と断定してしまったのです。

これに対し、アドビ側も公に不快感を示しました。Content Authenticity Initiative(CAI)を率いるアドビのシニアディレクター、アンディ・パーソンズ氏は米The Vergeへの声明で、Metaの表示手法に苦言を呈しました。

パーソンズ氏は、何百万人ものユーザーが従来のレタッチと同じ感覚でAI機能を使っており、「AI製」と呼ぶべきなのは画像全体が完全にAIによって生成された場合に限るべきだと主張しています。単なる編集プロセスでAIが使われた場合は、具体的な編集履歴などの文脈を見せる形にすべきだという指摘です。

表示を変えても、中身の説明はそのまま

Metaの広報担当ケイト・マクラフリン氏によると、新しい「AI info」ラベルはまずモバイルアプリ向けに順次配信され、その後ウェブ版にも展開される予定です。

Metaは、文言を変更することで「完全に生成されたものではなく、単に修正が加えられたにすぎない」実態をより正確に表現できると説明しています。

ただし、ユーザーがラベルをタップした際に表示される詳細説明ウィンドウは、従来の仕様とほぼ変わっていません。AIで一から生成された画像と、生成塗りつぶしなどの技術で編集された画像が、依然として同じ枠組みの中で説明されています。

看板の掛け替えによって反発を和らげようとしたものの、判定と説明の仕組みそのものが洗練されたわけではありません。

なぜ重要か

クリエイターにとっては、丹精込めて撮った本物の写真が「すべて偽物」と誤解される最悪の事態はひとまず回避された形です。しかし、AI関連のラベルがつくこと自体は変わらないため、公開時のメタデータ管理には引き続き注意が求められます。

今回の騒動は、業界標準として推進されているコンテンツ来歴証明(C2PAなど)が、プラットフォーム側の雑な実装によって台無しにされかけた典型例だと考えます。

技術側は「どう編集されたか」を詳細に伝えるためにメタデータを設計しているのに、Metaはそれを「AIか否か」という乱暴な二者択一に丸めてしまいました。

フェイク画像を取り締まりたいプラットフォームの焦りは理解できますが、補助ツールとしてのAI利用と虚偽の画像生成を混同すれば、真っ当なクリエイターの信用を損なうだけです。プラットフォームが情報のグラデーションを正しく読者に伝える設計を持たない限り、同様の混乱は今後も続くはずです。

情報源 (1)

  1. [1]
    theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com

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