Ray-Ban Meta、リアルタイム翻訳を全ユーザーへ提供開始 オフライン対応も
Meta はスマートグラス「Ray-Ban Meta」のリアルタイム翻訳機能を販売地域全域で一般公開した。英語、フランス語、イタリア語、スペイン語の音声翻訳に対応し、言語パックを事前ダウンロードしておけばネット接続なしでも利用できる。

海外旅行で現地の言葉が通じず、スマートフォンを取り出して翻訳アプリの画面を見せ合う煩わしさは、誰もが経験したことがあるはずです。
Meta は 4 月 23 日、スマートグラス「Ray-Ban Meta」の全販売地域において、リアルタイム翻訳機能の正式提供を開始しました。この機能は昨年 10 月の Meta Connect で披露され、12 月から一部ユーザー向けにテストされていたものですが、ようやく一般ユーザーの手元に届くことになります。
オフラインでも会話が通じる翻訳機能
今回のリアルタイム翻訳は、英語、フランス語、イタリア語、スペイン語の 4 言語に対応します。相手がこれらの言語を話すと、眼鏡のスピーカーを通じて設定した言語の音声がリアルタイムで再生されます。
実用面で大きな強みとなるのが、オフライン対応です。あらかじめスマートフォンアプリから言語パックをダウンロードしておけば、Wi-Fi や携帯電波のない場所でも翻訳機能が利用できます。海外旅行中の通信制限や地下鉄での利用にも適しています。
あわせて、Skyler フレームの新カラーも登場しました。シャイニーチョーキーグレーのフレームにサファイアの Transitions 調光レンズを組み合わせたモデルや、シャイニーブラックにクリアレンズまたはグリーンのカラーレンズを合わせたモデルが選べるようになります。
Instagram 連携と EU 展開も間近に
ソフトウェア面のアップデートはこれだけにとどまりません。カメラを通じて周囲の状況を認識しながら Meta AI と自然に対話できる「Live AI」機能が、まもなく米国とカナダで一般公開される予定です。
さらに、Instagram との連携も強化されます。すでに利用できる WhatsApp や Messenger と同様に、眼鏡から直接 Instagram のダイレクトメッセージや写真の送受信、音声やビデオ通話が可能になります。
Spotify や Apple Music などの音楽アプリ連携も北米以外へ順次拡大していますが、音声操作は英語設定のみに限られます。Meta AI 自体は、先日の英国に続き来週には EU の対象国へ展開される見込みで、今後はメキシコ、インド、UAE へのハードウェア投入も計画されています。
なぜ重要か
今回の翻訳機能の全面解禁によって、Ray-Ban Meta は「写真が撮れるおしゃれなガジェット」から「生活を助ける実用的なウェアラブル」へ大きく前進したと考えられます。スマホを取り出すことなく、相手の目を見ながら会話の内容を耳元で把握できる体験は、従来の翻訳アプリとは一線を画しています。特にオフライン対応を盛り込んだ点は、旅行者のニーズを的確に捉えた賢い判断です。
業界全体を見渡しても、Meta のアプローチは際立っています。重いディスプレイを搭載するのではなく、軽量なフレームと音声インターフェースに割り切ることで、日常的に着用できる AI 端末のポジションを確立しつつあります。Instagram や通話機能を統合することで、自社プラットフォームへの囲い込みも一段と強まるはずです。
一方で課題となるのは対応言語の少なさです。現状は欧米の 4 言語にとどまり、アジア圏の言語への対応や、英語以外の音声操作の解禁が進まなければ、真のグローバルデバイスとして普及するにはまだ時間がかかりそうです。
情報源 (1)
- theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com