Meta、Broadcomと次世代MTIAチップを共同開発へ:初期規模は1GW超
Meta は Broadcom との提携拡大を発表し、独自 AI チップ「MTIA」を複数世代にわたり共同開発することを明らかにした。設計から先進パッケージング、高速イーサネットまで網羅し、初期導入規模は 1GW を超え、将来的に数 GW 規模へ拡大する計画だ。

Metaが自社製AIチップの本格展開に向けて巨大な手を打ちました。
同社は米通信・半導体大手のブロードコム(Broadcom)との提携を拡大し、自社開発の次世代AIアクセラレーター「MTIA(Meta Training and Inference Accelerator)」を複数世代にわたって共同開発すると発表しました。
Metaは今後2年間で4世代の新型MTIAを開発・投入し、レコメンド機能やランキング処理、生成AIワークロードに充てる計画を掲げています。今回の契約はその実現を加速させるためのものです。
初期コミットは1GW超、パッケージからイーサネットまで網羅
今回の合意の規模は異例です。初期段階のコミットメントだけで電力規模にして1ギガワット(GW)を超え、将来的には複数ギガワット規模へと段階的に拡大していく長期ロードマップが組まれています。
ブロードコムは自社のカスタムAIアクセラレーター基盤「XPUプラットフォーム」を提供し、チップ設計、先端パッケージング、超広帯域イーサネットネットワークに至るまで包括的にMetaを支援します。Metaの大規模データセンター群において、自社チップ同士を高速に連携させる通信基盤が整備されることになります。
これに伴い、過去2年間にわたりMetaの取締役を務めてきたブロードコムのホック・タンCEO兼社長が取締役を退任することも公表されました。タン氏は今後、Metaのカスタムシリコン戦略やインフラ投資を導くアドバイザー職に就きます。
なぜ重要か
Metaにとって、推論処理を自社シリコンへ移行させることはデータセンター運用の死活問題です。現在もNVIDIA製GPUの超大口顧客であることに変わりはありませんが、数十億人が毎日利用するレコメンドや生成AIの推論をすべて汎用GPUで処理していてはコストが膨大になります。通信やパッケージングで実績のあるブロードコムと組むことで、自社製チップの実用化スピードを最大化する狙いがあります。
半導体市場の観点では、ブロードコムのカスタムASIC(特定用途向け集積回路)戦略の強さが改めて浮き彫りになりました。GoogleのTPUパートナーとしての実績に加え、Metaからギガワット規模の長期需要を押さえたことで、AIインフラの「カスタムチップ化」の流れを決定づけつつあります。
独自設計のハードウェアを2年で4世代も投入するというペースは極めて野心的です。設計リスクをブロードコムに分散させる判断は賢明と言えますが、ハードウェアの急速な世代交代に社内のソフトウェア基盤やコンパイラがどこまで追従できるかが、長期的な投資対効果を左右することになりそうです。
情報源 (1)
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