iOS 18.2ベータ2、Siri連携のChatGPT利用制限とPlus課金に対応
Appleは配信のiOS 18.2 Beta 2で、Siriと連携するChatGPTの利用制限表示とChatGPT Plusへのアップグレード機能を追加した。無料枠ではGPT-4o利用やDALL-E 3生成に1日あたりの上限があり、超過後は基本モデルへ切り替わる。月額19.99ドルのPlus契約も設定画面から直接行える。

AppleとOpenAIの提携が、実際にどうやってお金を生み出すのかがようやく見えてきました。
開発者向けに配布されたiOS 18.2のベータ2で、iPhoneの「設定」アプリ内にChatGPTの利用上限を確認し、有料プラン「ChatGPT Plus」へアップグレードできる項目が追加されました。
設定画面に利用制限と課金ボタンが登場
無料ユーザーの場合、設定アプリの項目には「一日の利用上限(Daily Limit)」として、制限内であることを示す表示が出ます。
無料枠では、GPT-4oなどの高度な機能を使える回数がごくわずかに制限されています。この回数を使い切ると、Siriからの問い合わせは24時間リセットされるまで、コストを抑えたベーシックなChatGPTに自動で切り替わります。
さらに画像生成モデルのDALL-E 3は1日2枚までに制限され、高度な音声モード(Advanced Voice Mode)やo1-previewのような最新モデルは利用できません。
フル機能を使いたい人のために、Appleは月額19.99ドルのChatGPT Plusへの導線をOS内に用意しました。タップするとアプリ内ブラウザが開き、OpenAIのアカウント登録や既存アカウントでのログインが直接行えます。
Appleの狙いとOpenAIが抱える計算コストのリスク
これまでの報道によると、AppleはOpenAIに対して現金を支払っておらず、対価は「露出の提供」だとされています。
設定アプリの中に課金導線を置くことは、OpenAIにとって待望の収益化チャンスです。しかし、これが本当に利益になるかどうかはユーザーの課金率次第といえます。
もし大半のiPhoneユーザーが無料のままSiri経由でChatGPTを使い続ければ、急増するAI推論コストはすべてOpenAIの負担になります。
しかもAppleはこの提携を独占的なものにはしていません。今後、GoogleのGeminiなど他社のAIモデルも順次統合していく方針をすでに明らかにしています。
なぜ重要か
一般のiPhoneユーザーからすると、Siriを使ったちょっとした調べ物や文章作成程度であれば、わざわざ月額約20ドルを払う必要性は今のところ薄いと私たちは考えます。まずは無料枠の上限や、ダウングレード後の回答精度が実用に耐えるか試してみるのが先決です。
業界全体で見れば、Appleのプラットフォーム戦略の巧手さが際立ちます。自社のAI機能の遅れを他社のリソースで埋めつつ、巨額の計算コストをOpenAIに押し付け、自らはいつでもGoogleなどに乗り換えられる立場を保っています。
OpenAIにとっては、世界中のiPhoneという最強の配布チャネルを手に入れた形ですが、同時に巨大な賭けでもあります。設定画面からの課金転換が想定を下回った場合、無料アクセスの津波が同社の財務を圧迫するリスクは決して小さくありません。
情報源 (3)
- macrumors.com(新しいタブで開きます)原文macrumors.com
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)報道techcrunch.com
- theverge.com(新しいタブで開きます)報道theverge.com