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Google、対話型AI「Bard」の試験公開を開始 米英から順次展開

公開 拡散指数 42

Googleは、対話型AI「Bard」の早期アクセス提供を開始した。軽量版LaMDAを採用し、複数の回答候補の提示や検索による事実確認機能を備える。文章作成やアイデア出しを支援する一方、まずは米国と英国のユーザー向けに案内を開始した。

Google、対話型AI「Bard」の試験公開を開始 米英から順次展開
画像:blog.google

検索大手のGoogleが、ついに一般ユーザー向けの対話型AIの扉を開きました。ただし、本業である検索エンジンとは慎重に一線を画した格好です。

Googleは、生成AIと共同作業ができる初期実験プロジェクト「Bard」の一般公開アクセスを開始しました。まずはアメリカとイギリスのユーザーを対象に、専用サイト(bard.google.com)でウェイティングリストの受付を始めています。

今回投入されたBardは、同社の研究用大規模言語モデル「LaMDA」を軽量化・最適化したバージョンで動作しています。計算負荷を抑えることでより多くの同時アクセスを捌けるようにしており、今後はより高性能な新モデルへと段階的に更新していく方針です。

3つの回答案と「Googleで検索」ボタン

ユーザー体験の面で特徴的なのは、回答の選択肢を複数提示する設計です。

Bardにプロンプトを入力すると、単一の答えを出すだけでなく、多くの場合いくつかの異なる「下書き(Drafts)」を提示します。ユーザーはその中から一番しっくりくる切り口を選んで会話を続けたり、最初からやり直させたりできます。

さらに目を引くのが、画面内に用意された「Google it(Googleで検索)」ボタンです。これを押すと関連する検索キーワードの候補が表示され、別タブで従来のWeb検索結果を開いて情報の裏取りができます。

GoogleはBardを検索エンジンの代替ではなく、「検索を補完するもの」と位置づけています。また、AIが文脈を見失って暴走するのを防ぐため、1回の対話でやり取りできる往復回数に上限を設ける安全対策も組み込みました。

観葉植物の学名を間違える「ハルシネーション」も公表

興味深いことに、Googleは発表ブログの中で自らBardの誤答例を堂々と晒しています。

初心者向けの観葉植物を尋ねられたBardは、自信満々に育てやすい植物を紹介したものの、ザミオクルカス(ZZ plant)の学名を「Zamioculcas zamiifolia」ではなく「Zamioculcas zamioculcas」と間違えて出力しました。

モデルが誤った情報をもっともらしく出力してしまうリスクを周知するための例示です。今回の発表文の執筆でもBardに構成案を作らせたそうですが、採用されなかった結びの提案には「水分補給を忘れず、野菜を食べましょう」というユーモラスな一言が含まれていたと明かしています。

なお、初期バージョンではコード生成機能は提供されておらず、対応言語も英語に限られます。Googleは今後、プログラミング支援や多言語対応、マルチモーダル機能を追加していくと説明しています。

なぜ重要か

OpenAIとMicrosoftがChatGPTや新Bingで世間の話題を独占する中、Googleとしてはようやく反撃の第一歩を踏み出した形です。ユーザー視点では、複数の回答案を切り替えられる機能はブログのアウトライン作成やアイデア出しに便利ですが、平然と誤情報を混ぜてくる現状を考えると、事実確認を伴うリサーチ目的でそのまま信用するのはまだ危険だと私たちは考えます。

業界全体から見れば、Googleの動きは極めて防御的です。Microsoftのように検索結果画面に直接AIチャットを組み込むのではなく、独立した別サイトに隔離し、「あくまで実験」「検索の補完」と予防線を張っています。これは、幻覚(ハルシネーション)による誤情報で最大の収益源である検索広告ビジネスの信頼を傷つけないための賢い立ち回りと言えます。

一方で、安全性を最優先して軽量版モデルを採用し、需要の高いコーディング機能を省いてスタートした判断は、競合のGPT-4などと比較して物足りなさを感じさせる要因にもなり得ます。安全第一で守りを固めながら実データを集めるこの戦略が、先行する競合から主導権を奪い返す決め手になるかは、今後の機能拡張のスピードにかかっています。

情報源 (1)

  1. [1]
    blog.google(新しいタブで開きます)原文blog.google

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