Google、無料版Geminiを「1.5 Flash」に刷新 回答の参照リンク表示や32Kトークンに対応
Googleは無料版Geminiに「Gemini 1.5 Flash」を導入したと発表した。処理速度と推論・画像認識能力が向上し、コンテキスト窓は32Kトークンに拡大。ハルシネーション対策として回答末尾に出典リンクが表示されるほか、近日中にファイルアップロード解析にも対応する。

無料の AI チャットボットは、応答が遅かったり、会話が少し長くなると前の内容を忘れてしまったりすることが珍しくありませんでした。
Google は 7 月 25 日、無料版 Gemini の大幅なアップデートを発表しました。中核エンジンを Gemini 1.5 Flash に刷新し、ウェブおよびモバイル向けに 230 以上の国と地域、40 以上の言語で提供を開始しました。
応答速度が向上、コンテキスト長は 4 倍の 32K に拡大
1.5 Flash への移行により、推論や画像理解を中心に、全体的な回答精度とレスポンス速度が向上しました。
あわせて、無料版のコンテキストウィンドウが 4 倍の 32K トークンへと拡大されました。これにより、途中で文脈が途切れることなく、長文のやり取りや複雑な指示を無料で処理できるようになります。
さらに、有料の Gemini Advanced 向けだったファイルアップロード機能が、近日中に無料版にも提供される予定です。Google ドライブや端末から直接学習資料をアップロードして模擬問題を作成させたり、データファイルを読み込ませて分析結果をグラフ化したりすることが可能になります。
回答内に参照リンクを表示、Google メッセージ連携も拡大
ハルシネーション対策として、事実確認を伴う質問に対して関連コンテンツのリンクを表示する機能も追加されました。回答文の段落末尾に表示されるチップをクリックすると、参照元のウェブサイトへ直接移動できます。Gmail 拡張機能で取得した情報の場合、該当メールへの直接リンクも表示されます。この機能は一部地域の英語プロンプトから順次導入されます。
アプリ間の連携も広がっています。これまで一部端末に限られていた Google メッセージ内での Gemini チャットが、欧州経済領域、英国、スイスへ拡大され、フランス語、ポーランド語、スペイン語などに新たに対応しました。
また、Google アカウントを自ら管理できる年齢のティーンエイジャー向けにも、来週から世界 40 以上の言語で Gemini を開放します。安全に配慮し、専門機関と連携したリテラシー教育や保護者向けの安全基準を組み込んでいます。
なぜ重要か
今回のアップデートは、一般ユーザーが日常で感じるストレスを着実に解消しにきた印象です。多くの人にとって最も重要なのは、高速に動き、ある程度の文脈を記憶し、根拠のある情報を示してくれることです。
1.5 Flash の軽快さと 32K トークンの容量、さらにファイル解析まで無料で開放されるとなると、日常的な要約やデータ確認の用途であれば、有料プランに急いで課金する必要性は薄くなります。学生やライトユーザーにとっては十分すぎる実用性です。
また、Google メッセージや Gmail、Google ドライブとの直接連携は、単体の AI サービスを展開する競合が最も対抗しづらいプラットフォームの強みといえます。
ただし、回答末尾にリンクを添える機能は検証の手間を減らすものの、モデル自体の誤りを根本的になくすわけではありません。それでも、検索と日常アプリを巻き込んだ実用的なエコシステム構築という点において、非常に手堅い一歩だと考えられます。
情報源 (1)
- blog.google(新しいタブで開きます)原文blog.google