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DeepSeekがV4 PreviewをOSS公開:標準1M文脈のProとFlashが登場

公開 拡散指数 64

DeepSeek は「DeepSeek-V4 Preview」を公開し、モデル重みをオープンソース化しました。全サービスで 1M トークンのコンテキスト長が標準となり、1.6T パラメータの Pro と 284B の Flash を提供します。独自の圧縮アテンションにより超長文脈の KV キャッシュ消費を約 2% に抑え、エージェント処理を大幅に効率化しています。Web 版と API は即日利用可能です。

DeepSeekがV4 PreviewをOSS公開:標準1M文脈のProとFlashが登場
画像:huggingface.co

DeepSeek-V4 Preview は、DeepSeek がオープンソースとして公開した最新の MoE(混合エキスパート)モデル群です。1M(100 万トークン)のコンテキスト長を全サービスの標準仕様とし、長時間稼働するエージェントタスクやコーディング向けに設計されています。

ラインナップは 2 種類あります。フラッグシップの DeepSeek-V4-Pro は総パラメータ 1.6T、アクティブパラメータ 49B で、世界トップクラスの商用モデルに迫る性能を掲げています。軽量版の DeepSeek-V4-Flash は総パラメータ 284B、アクティブパラメータ 13B で、推論速度とコストパフォーマンスを両立させ、シンプルなタスクでは Pro に匹敵する動作を見せます。

何ができるのか

両モデルとも思考モードと非思考モード(Thinking / Non-Thinking)に対応し、エージェント環境での実運用を想定した最適化が施されています。

テクニカルレポートによると、V4-Pro は数学、STEM、コーディングの推論ベンチマークで既存の OSS モデルをリードし、一般常識の広さでは Gemini-3.1-Pro に次ぐ水準を示しています。エージェント型コーディングのベンチマークでも OSS 首位を記録しました。

すでに DeepSeek 社内の自社開発エージェントで稼働しているほか、Claude Code や OpenClaw、OpenCode などの主要エージェントツールとの統合も進められています。

また、マルチターン対話での思考ログ保持機能も改善されました。従来はツール呼び出し中にユーザーが追加入力を行うと推論履歴が破棄されていましたが、V4 ではユーザー発言を跨いでも思考の履歴を維持できるため、状態の再構築による余計なオーバーヘッドを防げます。

どう実現したのか

1M トークンの容量を確保すること自体より、長文脈を扱った際に推論コストが跳ね上がらないようにすることのほうが難問です。

Hugging Face の技術解説によると、長大なツール実行履歴を積み重ねると、後続のトークン処理負荷と GPU 上の KV キャッシュメモリが膨れ上がります。DeepSeek-V4 は、層ごとに異なる 2 種類の圧縮アテンションを交互に配置することでこの問題を解決しました。

シーケンス方向を 4 分の 1 に圧縮して低精度インデクサで関連ブロックを選ぶ「圧縮スパースアテンション」と、128 分の 1 まで圧縮して全体を低コストに参照する「高圧縮アテンション」を組み合わせる構造です。これにより、標準的な 8 ヘッドのグループクエリアテンションと比較して、KV キャッシュのメモリ消費量を約 2% にまで削減しています。

1M の文脈深度において、V4-Pro の 1 トークンあたり推論 FLOPs は DeepSeek-V3.2 の 27%、KV キャッシュは 10% に抑えられました。V4-Flash では FLOPs が 10%、キャッシュが 7% まで縮小します。

利用方法と移行スケジュール

モデルの重みと技術論文は Hugging Face コレクションで無償公開されており、自前環境へのデプロイが可能です。

ブラウザからは公式の Web サイトで即座に試すことができ、Expert Mode や Instant Mode を通じて Pro と Flash を切り替えられます。

API は OpenAI ChatCompletions および Anthropic API の形式に対応しており、ベース URL を維持したままモデル名を deepseek-v4-pro または deepseek-v4-flash に変更するだけで利用可能です。

なお、旧モデルの deepseek-chat と deepseek-reasoner は、2026 年 7 月 24 日 15:59(UTC)をもって完全に提供を終了する予定です。

なぜ重要か

コード生成エージェントや自律型タスク基盤を構築している開発者にとって、すぐに検証する価値がある一手です。従来の超長文脈モデルは、実際に数百ステップのコマンドを実行させるとメモリ不足やレイテンシ急増で破綻しがちでした。

DeepSeek が KV キャッシュの容量を従来の 2% にまで削り落としたことで、100 万トークンの文脈がようやく本番環境で実用的なものになりました。単なるスコア競争にとどまらず、エージェント運用の弱点を構造から解消しにいく姿勢は非常に現実的です。

情報源 (2)

  1. [1]
    api-docs.deepseek.com(新しいタブで開きます)原文api-docs.deepseek.com
  2. [2]
    huggingface.co(新しいタブで開きます)報道huggingface.co

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