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業界動向

DeepSeek人気でNvidia「H20」の受注が急増、テンセントやアリババが増産へ

公開 拡散指数 42

ロイターの報道によると、DeepSeekの低コストAIモデルの普及に伴い、テンセントやアリババ、ByteDanceなどがNvidiaのAIチップ「H20」の発注を大幅に増やしています。医療や教育などの中小企業にも需要が広がっており、高効率モデルが半導体需要を減らすという懸念を打ち消しつつあります。

DeepSeek人気でNvidia「H20」の受注が急増、テンセントやアリババが増産へ
画像:finance.yahoo.com

DeepSeekが先月、低コストで高性能なAIモデルを発表して世界を驚かせた際、株式市場には激震が走りました。高性能AIが安価に作れるなら高価なGPUは不要になるのではないかという懸念から、NVIDIAの株価は一時2割近く下落しました。

しかし、現実の市場はまったく逆の動きを見せています。ロイターが6人の関係者の話として報じたところによると、中国企業によるNVIDIAの中国向け特注チップ「H20」の発注が急増しています。

注文急増を牽引するDeepSeekブーム

関係者によると、Tencent、Alibaba、ByteDanceの3社は、DeepSeekが世界的な注目を集めて以降、H20の発注を大幅に増やしました。

これらのメガテック企業は、自社開発での利用だけでなく、クラウド経由で外部企業にDeepSeekモデルの実行環境を提供するために計算リソースを急ピッチで拡充しています。

購入層の広がりも顕著です。中国の大手サーバーメーカーの関係者によると、これまでAIサーバーの顧客は大手の金融機関や通信事業者に限られていましたが、現在は医療や教育分野の中小企業までがH20とDeepSeekを組み合わせたサーバーを購入し始めています。

トランプ米政権がH20の対中輸出制限を検討していると報じられており、駆け込み需要の側面もありますが、情報筋は主因がDeepSeekによる実需の爆発にあると証言しています。

NVIDIAは中国での需要規模について明言を避けたものの、同社製品は競争のなかで実力によって選ばれていると回答しました。なお、同社の株価は急落分の大半をすでに回復し、年初来の下落率はわずか3パーセントにとどまっています。

推論需要の爆発という盲点

なぜ軽量で安価なモデルが半導体の需要を押し上げるのでしょうか。それは、AIの計算需要が学習から推論へと急速にシフトしているためです。

シンガポールのWhite Oak Capital Partnersで投資ディレクターを務めるNori Chiou氏は、DeepSeekの登場で計算能力の需要が頭打ちになると見誤った人が多かったと指摘します。実際には、モデルが実用化され日常業務に組み込まれるほど、推論側の計算需要は指数関数的に膨れ上がります。

なぜ重要か

ユーザーや開発企業にとって、この動きは実用化のハードルが下がった証拠と言えます。低コストな先端モデルが登場したことで、高価なシステムを組めなかった企業も自前の推論インフラを整え始めました。手頃なチップと効率的なオープンモデルの組み合わせは、今まさに試す価値のある選択肢になっています。

業界全体から見れば、効率的なアルゴリズムが半導体需要を減らすどころか、逆に市場の裾野を広げたことが証明されました。学習コストの低下は参入障壁を取り払い、日常的な推論で大量のGPUを消費するサイクルを作り出しています。

中国企業がH20の確保に動くのは極めて合理的ですが、最大のリスクは米国の規制動向です。H20の輸出が実際に禁止された場合、せっかく立ち上がった推論主導のビジネスが計算力不足の壁に直面する可能性は依然として残されています。

情報源 (1)

  1. [1]
    finance.yahoo.com(新しいタブで開きます)原文finance.yahoo.com

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