ChatGPT公式アプリ、Web検索に対応 検索はBing限定で提供
OpenAIはiOSおよびAndroid版ChatGPTアプリでWebブラウジング機能の提供を開始した。ChatGPT Plus会員向けで、2021年までの知識制限を超えて最新情報を取得できる。ただし検索エンジンはBingに固定されており、他社エンジンへの切り替えには対応していない。

モバイル版ChatGPTがついに最新のウェブ情報へアクセスできるようになりました。ただし、使える検索エンジンはMicrosoftのBingだけです。OpenAIは有料会員向けにこのブラウジング機能の提供を始めました。
2021年で止まっていた知識の壁を越えられるようになった一方で、検索エンジンを1つに縛る仕様には懸念の声も上がっています。
iOSとAndroidの両方でBing検索が解禁
OpenAIの発表によると、有料プランであるChatGPT Plusの登録者は、モバイルアプリ上で「Browsing」機能を使えるようになりました。この機能は今週中にiOSとAndroidの両方に向けて順次展開されます。
使い方は簡単です。アプリ内の設定にある「New Features」を開き、モデル選択でGPT-4を選んだ上で、ドロップダウンから「Browse with Bing」を指定するだけです。
この機能をオフにしている場合、ChatGPTの知識は2021年でストップしたままです。OpenAIは、トレーニングデータの範囲を超える最新ニュースや時事情報の調査に特に役立つと説明しています。
これまでは、たとえば2023年の全米大学バスケットボール女子トーナメントの優勝校を尋ねても、まともな回答は返ってきませんでした。今回のアップデートにより、最新のウェブ情報をもとに答えられるようになります。
また、地味ながら便利な改善も同時に導入されました。検索結果をタップすると、その情報が使われた会話内の該当箇所へ直接ジャンプできるようになっています。
独占パートナーシップの代償
この連携の背景にある狙いは明白です。MicrosoftはOpenAIに100億ドル以上を投資しており、ChatGPTの外部検索をBingが独占するのはビジネス上の必然と言えます。
しかし、検索先をBingだけに限定することには課題も指摘されています。過去の2011年の分析では、BingがGoogleのリンクよりもMicrosoft関連の検索結果を優遇している可能性が示されていました。
さらに最近では、スタンフォード大学の研究によって、Bingの上位検索結果に憂慮すべき量の偽情報が含まれているという実態も報告されています。
Microsoftが裏で検索アルゴリズムの改良を続けているのは確かです。ただ、Bingが誤った情報を拾ってきた場合、ユーザー側に別の検索エンジンを選ぶ逃げ道が用意されていません。
なぜ重要か
有料ユーザーにとって、スマートフォンのChatGPTがようやくリアルタイムの調査ツールとして機能し始めた価値は大きいです。出先で最新ニュースを調べたり、過去のデータ制限を気にせず質問できるようになったため、普段の使い勝手は確実に向上します。
検索業界の視点で見ると、MicrosoftとOpenAIのタッグが一段と強固になったことを示しています。ChatGPTの巨大な利用者をそのままBingの検索トラフィックへ誘導できるため、Googleに対する強力な対抗手段になります。
私たちの見立てでは、モバイル版でウェブ検索を開放した判断自体は賢いものの、検索先を完全にBingへ固定したのはユーザー体験の面でリスクを抱えています。AIが参照する情報源の偏りや誤情報が、そのままチャットの回答品質に直結してしまうからです。
情報源 (1)
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com