Amazon、Anthropicに40億ドルを追加出資 累計80億ドル規模に
AmazonはAIスタートアップのAnthropicに40億ドルを追加投資すると発表した。累計投資額は80億ドルに達する。AnthropicはAWSの独自チップ「Trainium」と「Inferentia」を用いて大規模モデルの学習と運用を行うほか、AWS利用者にClaudeのファインチューニング機能が先行提供される。

生成AIの覇権争いにおいて、メガテック企業の手法は明確です。巨額の資金を投じる見返りに、自社のクラウドと半導体の利用を義務付けるという構図です。
Amazonは金曜日、OpenAIの最大のライバルであるAnthropicに対し、さらに40億ドルを追加出資すると発表しました。これにより、同社に対するAmazonの投資総額は計80億ドルに達します。
今年3月に投じられた27億5000万ドルは、Amazonの30年の歴史の中で最大の外部投資でしたが、今回はそれをさらに上回る規模のコミットメントとなります。
自社製チップ「Trainium」への全面移行
今回の合意で最も注目すべきは、計算基盤の劇的なシフトです。
AWSは今後、Anthropicの主要なクラウドおよびトレーニングパートナーとなります。Anthropicは、同社の最も巨大な最先端AIモデルのトレーニングと推論に、AWS独自の半導体であるTrainiumおよびInferentiaを採用することを決めました。
これにより、企業顧客にも直接的なメリットが生まれます。AWSのユーザーは、AnthropicのClaudeモデルを自社データで微調整できるファインチューニング機能へ先行アクセスできるようになります。
なお、これだけの巨額出資にもかかわらず、Amazonは少数株主の立場にとどまり、Anthropicの取締役会の議席は持ちません。
AnthropicにはすでにGoogleも20億ドルの出資を約束し、10パーセントの株式とクラウド契約を保有しています。また、Anthropicは先月、人間のようにPC画面を認識して操作する「Computer Use」を発表し、大きな注目を集めたばかりでした。
なぜ重要か
企業の開発者にとって、この提携は非常に実用的です。AWS上に既存の基盤を持つ企業なら、機密データを外部に出すことなくClaudeを自社専用にカスタマイズできるようになります。特にClaude 3.5 SonnetやComputer Useの導入を検討している企業にとって、AWSが最も有力な選択肢になるでしょう。
業界全体で見れば、これはMicrosoftとOpenAIのタッグに対するAmazonの明確な対抗策です。さらに重要なのは、AIチップ市場で圧倒的なシェアを持つNvidiaに対し、Amazonが自社製チップの性能を世界最高峰のモデルで証明する絶好の機会を得た点です。
Amazonの戦略は非常に計算されています。取締役会の席を見送ることで、欧米の規制当局による反トラスト法の追及を巧みに回避しながら、自社クラウドの実利を確実に確保しました。一方で、AnthropicにとってはAmazonとGoogleという競合する2大クラウド企業の両方から巨額の支援を受けている状態であり、将来的なバランス取りが課題になる可能性があります。
情報源 (1)
- cnbc.com(新しいタブで開きます)原文cnbc.com
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