Amazonが「Alexa Plus」早期アクセス開始:Echo Show限定で一部機能は見送り
AmazonはAI搭載の新アシスタント「Alexa Plus」の早期アクセスを一部ユーザー向けに開始しました。現時点ではEcho Showシリーズ限定で、Uberの手配や文書要約などは可能ですが、発表時に披露された音声での食材注文などの機能は未実装です。

アマゾンが生成AIを組み込んだ次世代アシスタント「Alexa Plus」のアーリーアクセスをついに開始しました。
しかし、同社の広報担当者が米メディアThe Vergeに認めたところによると、現時点で利用できるのはごく一部の限られたユーザーだけです。さらに、発表時にアピールされていた目玉機能の多くが見送られた状態でのスタートとなりました。
発表会のデモから消えた機能たち
事前のデバイス発表イベントで披露された機能のうち、プレゼントのアイデア出しや音声での食料品注文、ブラウザからのアクセスなどは初期バージョンに含まれていません。
米紙ワシントン・ポストによると、一般公開に向けた社内基準を満たしていない機能が複数見送られたとのことです。会話の流れを理解してGrubhubから出前を取ることや、家の中にいる家族を見分けて家事のリマインダーを出す機能、子供向け機能のStories With Alexaなども使えません。
さらに驚くのはファイルの取り扱いです。アップロードした書類を要約する機能はあるものの、そのファイルを削除する機能はまだ開発中だと説明されています。添付した元のファイルを消したい場合は、なんとカスタマーサービスに連絡する必要があると案内されています。
いま実際にできること
現時点でAlexa Plusを試せる端末は、画面付きのEcho Show 8、10、15、21に限定されています。画面のない通常のEcho端末は対象外です。
初期バージョンで対応しているのは、Uberの配車、カメラを使った物体の識別、メールの下書き作成、アマゾン上での特定商品の検索などに限られます。
アマゾンは2月にAlexa Plusを発表しており、料金は月額19.99ドルですが、Prime会員なら追加料金なしで利用できます。広報担当者は、まずは一部の機能を出し、今後は段階的に機能を追加していくと説明しています。
なぜ重要か
今回の動きは、生成AIをスマートホームという現実の生活空間に持ち込む難しさを如実に示しています。
一般のユーザー視点では、いま無理に順番待ちに並んでまで試す価値は薄いと言わざるを得ません。ファイルを消すだけでカスタマーサポートに連絡しなければならない状態は、未完成の印象を与えます。対応機器が高価格帯のEcho Showシリーズに限られている点も、ハードルを高めています。
業界全体にとっても、これは大きな教訓になります。画面の中のチャットボットなら多少の言い間違いで済みますが、家の用事や買い物を代行するエージェントでは、わずかな失敗がそのまま現実のトラブルにつながるからです。
未完成な機能を無理に出さず引っ込めたアマゾンの判断自体は賢明だと考えられます。しかし、事前の華やかなデモと実際の提供内容にこれだけの乖離があると、AIによる次世代アシスタントに対するユーザーの期待を大きく冷やしてしまう恐れがあります。
情報源 (1)
- theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com
トピックを追うAmazon AlexaのAI刷新
- Amazonが「Alexa Plus」早期アクセス開始:Echo Show限定で一部機能は見送りこの記事
- Amazon、ブラウザを自律操作するAIエージェント「Nova Act」を発表
- Amazon、今秋に新Alexaハードウェア発売へ CEOが予告
- Amazon、生成AI搭載の次世代「Alexa+」発表 自律操作に対応しPrime会員は無料
- Amazon、生成AIで刷新した「新Alexa」を2月26日に披露へ