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業界動向

OpenAIやGoogle、ボツ動画を1分最大4ドルで買い取り:動画AI学習用に

公開 拡散指数 65

Bloombergの報道によると、OpenAIやGoogleなどのAI大手が、クリエイターの未公開・ボツ動画素材を1分あたり1〜4ドルで買い集めている。仲介企業Troveoはクリエイターへ既に500万ドル以上を支払った。SoraやVeoの訓練用データ需要が高まる中、捨てられるはずの素材が新たな収益源になっている。

OpenAIやGoogle、ボツ動画を1分最大4ドルで買い取り:動画AI学習用に
画像:bloomberg.com

動画クリエイターのハードディスクには、本編に採用されなかった未公開のBロールやNGテイク、余剰映像が大量に眠っています。これまでストレージを圧迫するだけのゴミ同然だった素材が、いまAI大手の間で高値で買い取られるお宝に変わっています。

Bloombergの報道によると、OpenAIやGoogle、AIメディア企業のMoonvalleyなどが、生成AIの学習データとしてYouTuberら数百人の未公開映像を直接買い取っていることが明らかになりました。

買い取り価格は映像1分あたり1ドルから4ドル程度で、1件の契約で数千ドル規模の報酬になるケースも珍しくありません。一般的なYouTubeやTikTok用の未使用クリップなら1分あたり1〜2ドルですが、高品質な4K映像、ドローン空撮、3Dアニメーションといった特殊素材には最高値が提示されます。

未使用Bロールを巡る「軍備競争」

AI各社がクリエイター一人ひとりと直接交渉しているわけではなく、実務の多くはTroveo AIやCalliope Networksといった専門の仲介企業が担っています。

TroveoのMarty Pesis CEOによると、動画生成モデルを開発している主要企業のほぼすべてがすでに同社と提携しているか、現在協議中とのことです。同社がこれまでにクリエイター側へ支払った総額は、すでに500万ドルを超えています。

大手エージェンシーWassermanのDan Levitt氏は、現在の状況を動画コンテンツを巡る「軍備競争」と表現しています。今後数年間はクリエイターにとって有利なライセンス契約の好機が続くものの、この窓口は永遠に開いているわけではないと警鐘を鳴らしています。

もちろん、クリエイター側の権利保護も盛り込まれています。契約条項には、クリエイター本人のデジタル複製を生成しないことや、チャンネル特有の象徴的なシーンを再現しないこと、名誉を傷つけるような利用を禁止することが定められています。

一方、GoogleはYouTube側でも新たな布石を打っています。クリエイターが公開動画をAI各社の学習に利用させるかどうかを自身で管理できる新機能を導入しました。ライセンス候補にはOpenAIやMeta、Microsoftなど17社以上が名を連ねており、規約で無断スクレイピングを禁じているYouTube自身が、最大の仲介手数料ビジネスを仕掛けています。

なぜ重要か

動画制作者にとって、本来ゼロ円だった制作の副産物を現金化できるチャンスです。権利関係がクリアなドローン映像や高精細な風景素材を溜め込んでいるなら、今すぐ仲介業者への提供を検討する価値があります。ただし、1分1〜4ドルという単価は決して高いとは言えず、過度な期待は禁物です。

業界全体で見れば、公開Web上のテキストや画像データが枯渇しつつある中、学習データの主戦場が「ネットに公開されていない一次データ」へと完全に移ったことを示しています。SoraやVeoのような動画生成モデルの性能向上だけでなく、現実世界の物理法則を理解する「世界シミュレータ」の構築を目指す研究者にとっても、生々しい日常映像は喉から手が出るほど欲しいデータです。

AI開発側としては、後々の著作権訴訟リスクを回避しながら高品質な独自データを安価に囲い込めるため、非常に賢いアプローチと言えます。しかしクリエイター側からすれば、自分たちが手放した映像によって、将来的に自身の撮影や編集の仕事を代替するモデルが育てられているという皮肉な構造も孕んでいます。

情報源 (3)

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    bloomberg.com(新しいタブで開きます)原文bloomberg.com
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トピックを追うAI動画学習データの取得

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