Google、動画生成AI「Veo 2」の価格を公開:1秒あたり0.5ドル、1分30ドル
Googleが動画生成AIモデル「Veo 2」の利用料金を公開しました。料金は動画1秒あたり50セントで、1分あたり30ドル、1時間あたり1,800ドルに相当します。OpenAIが月額200ドルのプランでSoraを提供するのに対し、Veo 2は従量課金制を採用しています。

制作費が約3億5600万ドルに達した映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、映像1秒あたり約3万2000ドル以上のコストがかかった計算になります。
これに対し、Googleが新たに打ち出した動画生成AI「Veo 2」の利用料金は、1秒あたりわずか50セントです。
数字だけ見れば破格ですが、実際に制作現場で使うとなると話はそう単純ではありません。
Vertex AIで静かに公開された秒単位の従量課金
GoogleはGoogle CloudのVertex AI料金ページを更新し、Veo 2の生成コストが映像1秒あたり50セントであることを明らかにしました。
計算すると1分間で30ドル、1時間で1800ドルとなり、仮に90分の長編映画をすべて生成した場合は2700ドルに達します。
Google DeepMindの研究者Jon Barron氏は、ハリウッド大作映画の莫大な制作費と比較してその安さをアピールしました。
Veo 2は2024年12月に発表され、当初は一部のエンタープライズ向けに提供された後、ウェイトリスト形式で順次利用枠を拡大してきました。テキストや画像プロンプトから、2分以上の長尺クリップを生成できる点が大きな特徴です。
OpenAI「Sora」との料金体系の違い
競合であるOpenAIの動画生成AI「Sora」とは、課金の仕組みが大きく異なっています。
Soraは月額サブスクリプションに組み込まれており、月額20ドルのChatGPT Plusでは最大720p・5秒の動画を生成でき、換算すると1秒あたり約24セントです。
月額200ドルのChatGPT Proでは最大1080p・20秒の動画に対応し、高品質なクリップを生成する場合は実質1秒あたり約2ドルとなります。
一方で、映画界におけるAIの導入には依然として強い警戒感があります。今年のアカデミー賞候補作である『ブルータリスト』や『エミリア・ペレス』では、俳優の声にAI処理を施したことが議論を呼びました。
また昨年、Soraの初期テスターを務めたアーティストたちが、低報酬や厳しい情報統制、企業のアートウォッシングに利用されたとして反発の声を上げたことも記憶に新しいところです。
なぜ重要か
個人クリエイターにとって、1秒あたり50セントという料金設定は決して気軽に試せるものではありません。
現在の動画生成AIは意図通りの映像が出るまで何度もやり直す「ガチャ」の要素が強く、失敗した映像にも費用が発生するため、制作費が予想以上に膨らむリスクがあります。
一方で、広告代理店や企業のマーケティング部門にとっては、OpenAIのような高額な月額固定プランに縛られず、必要な分だけクラウドの従量課金で支払えるGoogleのアプローチは合理的と言えます。
今回の価格設定は、動画生成AIがいよいよ研究段階のデモを脱し、商用クラウドインフラとしての競争フェーズに入ったことを示しています。今後は出力される映像の破綻率をどこまで下げ、実質的な成片コストを抑えられるかが各社の勝負の分かれ目になりそうです。
情報源 (2)
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com
- eweek.com(新しいタブで開きます)報道eweek.com