本文へスキップ
IFAI

AIツール

Adobe、PhotoshopにFireflyを統合:「ジェネレーティブ塗りつぶし」のベータ版提供を開始

公開 拡散指数 43

Adobe は画像生成 AI「Firefly」を Photoshop に統合し、新機能「ジェネレーティブ塗りつぶし」のベータ提供を開始した。テキスト指示だけで画像の拡張や被写体の追加・削除が可能で、著作権リスクのないデータで学習されているため商用利用にも適している。正式版は年内後半に登場予定。

Adobe、PhotoshopにFireflyを統合:「ジェネレーティブ塗りつぶし」のベータ版提供を開始
画像:theverge.com

画像を少し広げたり不要な看板を消したりするために、ブラウザの画像生成ツールとレタッチソフトを行き来していた作業が、ようやく一つの画面で完結しそうです。

Adobe は自社の画像生成 AI である Firefly を Photoshop に直接組み込んだ新機能「Generative Fill(ジェネレーティブ塗りつぶし)」を発表しました。本日からベータ版として提供が始まっており、今年後半には Photoshop 製品版に正式搭載される予定です。

レイヤー上で直接プロンプト入力、3つの候補を提示

Generative Fill は、Photoshop の通常のツールと同様に個別のレイヤー内で動作します。

画像の境界線を外側に拡張するアウトペインティングや、テキストプロンプトを使ったオブジェクトの追加や削除が可能です。生成を実行すると、毎回 3 つのバリエーションが提示され、好きなものを選択できます。

余白を広げる際はプロンプトを空欄のままにして AI に周囲を推測させることもできますが、テキストで指示を与えた方が意図通りの仕上がりになります。

デモを見る限り、車や水たまりなど一部の複雑な生成物はまだ合成感が残る場面もありますが、背景の補完や隙間の穴埋めは驚くほど自然です。元写真の光源の位置を把握して、生成された水面に既存の被写体を反射させるような高度な処理も見られました。

商用利用への配慮とコンテンツ認証

クリエイティブ業界にとって、機能以上に重要なのが学習データの透明性です。

多くの制作会社や広告代理店は、著作権侵害のリスクを恐れて生成 AI の業務利用に慎重な姿勢を崩していません。これに対し Adobe は、Firefly の学習を Adobe Stock の画像やオープンライセンス、権利制限のないコンテンツのみで行っていると説明しています。

そのため、Generative Fill で作成された画像は商用利用において安全性が高いとされています。

さらに、画像には Content Credentials と呼ばれる来歴情報が付与されます。これは食品の成分表示のような仕組みで、AI によって編集や生成が行われたかどうかを検証サイトを通じて誰でも確認できるようになっています。

なぜ重要か

生成 AI が単なるブラウザ上のデモを脱し、プロの制作ワークフローにそのまま組み込まれた点に大きな意味があります。

プロのクリエイターは、わざわざ外部サービスで画像を生成して書き出し、Photoshop に読み込んで切り抜くといった無駄な手作業から解放されます。普段使い慣れたレイヤー構造の中で完結する体験は、制作スピードを大幅に引き上げるはずです。

私たちが注目すべきは、Adobe が画質の派手さよりも「商用利用の安全性」を最大の武器に据えてきた点だと考えます。著作権の懸念をクリアし、来歴証明までセットで提供するアプローチは、大企業や広告主にとって最も導入しやすい選択肢になります。

プロ向け市場において、単体で画像生成を提供するスタートアップは厳しい競争を迫られることになりそうです。

情報源 (1)

  1. [1]
    theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com

毎日のAIピックアップ