アドビ、「Elements 2025」を発表:AI消去や被写界深度のシミュレーションを追加、買い切り型で提供
Adobeは「Photoshop Elements 2025」と「Premiere Elements 2025」を発表した。不要なものを消去するツールやAIによる被写界深度ボケ、動画向けカラーLUTなどを追加。サブスク不要の1回払い(各100ドル)で、初心者でも手軽に高度な編集が可能になる。

サブスクリプション契約を結ばず、複雑な操作を覚えることもなく、Photoshopの最新AI機能を使いたい。
Adobeは10月1日、一般ユーザー向けソフトの最新版「Photoshop Elements 2025」と「Premiere Elements 2025」を発表しました。登場から23年が経過したElementsシリーズは、プロ向け機能を扱いやすくまとめた製品群です。価格は各100ドルの買い切り型で、両方のセットは150ドルで提供されます。
オブジェクト消去や被写界深度シミュレーションを搭載
Photoshop Elements 2025には、プロ版やGoogleの消しゴムマジック、AppleのClean-Upに似たAI「削除」ツールが導入されました。
不要な人物や障害物、動物などをブラシでなぞるだけで、AIが自動的に消去し、背景を違和感なく補完します。
また、通常の写真にボケ味を加える「被写界深度(Depth Blur)」機能も加わりました。
被写体をクリックしてピントを合わせる位置を選ぶと、AIが大口径レンズで撮影したような背景のボケを再現します。ボケの強さやピント位置、焦点範囲はスライダーで調整可能です。さらに、特定範囲の色を変更するカラーコレクション、別画像の背景と組み合わせる合成機能、動体ブレを再現するAIモーション効果も利用できます。
タイムラインを整理、M3チップにも対応
動画編集のPremiere Elements 2025では、タイムラインの構造が刷新されました。
ビデオトラックとオーディオトラックがそれぞれグループ化されて視認性が高まったほか、よく使う機能にすぐアクセスできるクイックツールメニューや、誤操作を防ぐトラックロック機能が備わりました。
カラー補正ではホワイトバランスツールやLUTの適用に対応し、色調の統一が簡単になりました。文字入れにはダイナミックタイトル機能が追加され、Adobe Stockのテンプレートも追加料金なしで利用できます。
両アプリともAppleのM3チップにネイティブ対応し、Mac環境での動作が高速化されました。外出先で簡易編集ができるWeb版やモバイル版アプリも用意されます。
なぜ重要か
家庭の記録を残したい一般層や、動画や画像を時々編集するクリエイターにとって、買い切りで最新のAI補助機能が手に入る価値は依然として大きいです。高額な月額料金を払い続けたり、プロ向けツールの難解なUIに挫折したりする心配がありません。
Adobeにとって、このラインアップを維持することは理にかなった判断だと考えられます。スマートフォン上で無料の生成AI編集ツールが普及する中、PCの大画面で落ち着いて作業したいライト層を囲い込む受け皿として機能しているためです。
一方で、消去ツールや背景ボケといった主要機能は、最新のスマートフォンが標準でこなせる作業と重なります。日常的な加工だけであれば、わざわざPCソフトを購入する動機が薄れつつあるのも事実です。それでも、サブスクリプションを避けたいユーザーにとって、堅実な選択肢であり続けています。
情報源 (1)
- engadget.com(新しいタブで開きます)原文engadget.com
トピックを追うAdobeの生成AI戦略
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