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アップルのティム・クックCEO、ChatGPT利用を明言 企業自身の自主規制を訴える

公開 拡散指数 38

アップルのティム・クックCEOは米ABCの取材で、自身もChatGPTを使っており社内でも注視していると明かした。大規模言語モデルの可能性を評価する一方、偏見や誤情報の懸念も指摘。規制の法制化が追いつかないほど進化が速いため、企業側の自主規制が不可欠だと語った。

アップルのティム・クックCEO、ChatGPT利用を明言 企業自身の自主規制を訴える
画像:cnbc.com

生成AIブームに世界中が沸く中、基調講演で「AI」というバズワードを徹底的に避けていたApple。そのトップが、実はプライベートで話題のチャットボットを触っていることを明かしました。

米ABCの番組「グッド・モーニング・アメリカ」のインタビューで、Appleのティム・クックCEOは自身がChatGPTを使っており、その独自の応用に非常に期待していると語りました。あわせて、Appleとしてもこの技術を注意深く注視していることを明らかにしています。

日常に溶け込ませるAppleのAIアプローチ

このインタビューが放送されたのは、年次開発者会議WWDCの基調講演の翌日でした。基調講演の中でAppleは、iPhoneやiPad、Mac向けに数多くの機械学習機能を披露していました。

例えば、新しい日記アプリのための賢い提案機能や、メッセージ機能における自動修正や音声入力の精度向上、写真アプリで家族だけでなくペットまで見分ける顔認識機能などです。クック氏は、Appleはすでに自社製品にAIを組み込んでいるものの、一般のユーザーはそれらを必ずしも人工知能とは意識していないと説明しました。

一方で、ChatGPTやGoogle Bardを動かす大規模言語モデルについては、大きな可能性があると認めつつも、偏見や誤情報の拡散、場合によってはそれ以上のリスクを孕んでいると釘を刺しています。

技術の加速に法規制が追いつかない現実

AIに対する規制やガードレールの必要性について、クック氏は極めて現実的な見解を示しました。ルール作りは必要であるものの、AIの進化スピードがあまりに速すぎるため、法規制がその進歩に追従するのは困難だという見立てです。

将来を見据えたとき、技術があまりにも強力だからこそ、企業自身が倫理的な判断を下し、自らを律していく責務があるとクック氏は主張しています。

直前には、OpenAIのサム・アルトマン氏やDeepMindのデミス・ハサビス氏らがAIのリスクに関する共同声明に署名して話題を集めていました。しかし批判的な研究者からは、遠い未来の破滅論を煽ることで、いま現実にアルゴリズムが引き起こしている差別や被害から目をそらさせているという指摘も上がっています。

なぜ重要か

クック氏の発言は、狂騒する生成AIブームに対してAppleがどんな距離感で向き合っているかを雄弁に物語っています。

一般ユーザーにとって、近いうちにiPhoneの真ん中に幻覚を起こしやすいチャットボットが居座ることはなさそうです。Appleは技術を表舞台で大々的にアピールするのではなく、文字入力や写真整理といった日常の不便を解消する黒子としてAIを使う方針を崩していません。実用性と安全性を最優先する姿勢は堅実ですが、派手な新体験を求めるユーザーには物足りなく映る可能性もあります。

業界全体から見れば、「企業による自己規制」を強調するクック氏のスタンスは、安全とプライバシーを看板に掲げるAppleらしい防衛策に見えます。競合他社が多少の誤答には目をつぶってプロダクトを乱発する中、Appleはあえて参入のハードルを自ら高く設定しています。

このやり方はブランドの信頼を守る上では極めて賢明だと考えられます。しかし、生成AIがスマートフォンのインターフェースそのものを根本から変えてしまうような地殻変動が起きた場合、この慎重すぎる姿勢が裏目に出て、Siriをはじめとする中核体験の遅れを決定的なものにしてしまうリスクも孕んでいます。

情報源 (1)

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トピックを追うAppleのChatGPTに対する姿勢

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