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業界動向

SamsungとSK、OpenAIの「Stargate」に参画 AIメモリ月産90万枚体制へ

公開 拡散指数 52

SamsungとSKはOpenAIのインフラ構想「Stargate」への参画を発表した。次世代AI向けメモリの供給拡大に向け、DRAMウェハーの月産90万枚体制を目指すほか、韓国国内でのAIデータセンター新設も検討する。先端モデル開発を支える半導体供給網と計算基盤の確保が狙いだ。

SamsungとSK、OpenAIの「Stargate」に参画 AIメモリ月産90万枚体制へ
画像:openai.com

AI開発のボトルネックは、もはやGPUだけではありません。OpenAIは今、メモリ半導体のサプライチェーンそのものを押さえにかかっています。

OpenAIは韓国のサムスン電子およびSKグループと戦略的提携を結び、同社のグローバルインフラ構想「Stargate」に両社が参加すると発表しました。ソウルの大統領府で行われた会談には、OpenAIのサム・アルトマンCEOに加え、韓国の李在明大統領、サムスン電子の李在鎔会長、SKグループの崔泰源会長が顔を揃えました。

この提携は次世代AIに不可欠な先端メモリの確保と、韓国国内でのデータセンター拡充を柱としており、韓国が掲げる「世界トップ3のAI大国」という国家目標を後押しする内容です。

月産90万枚のウェハー、業界の生産能力を倍増へ

今回の合意で最も際立っているのが、半導体供給の桁外れな規模です。

サムスン電子とSKハイニックスは先端メモリの製造ラインを急速に拡張し、月間最大90万枚のDRAMウェハー生産を目指します。SKグループの発表によると、これは業界全体の広帯域メモリ(HBM)の生産能力を倍増させる規模に相当します。

次世代フロンティアモデルの学習と推論において、メモリ帯域の不足は深刻な足かせとなってきました。世界トップ2のメモリメーカーを同時にStargateへ組み入れたことで、OpenAIは長期的な供給パイプラインを一挙に固めた形です。あわせて、サムスンとSKは自社業務に「ChatGPT Enterprise」とOpenAIのAPIを導入し、業務プロセスの刷新を図ります。

ソウル首都圏の外にAIデータセンターを展開

提携の射程は半導体調達にとどまらず、インフラ建設にも及んでいます。

OpenAIは韓国科学技術情報通信部と覚書を交わし、地方経済の活性化と雇用創出を狙ってソウル首都圏外でのAIデータセンター建設を検討することに合意しました。さらに、SKテレコムとの間で国内データセンター建設に向けた提携を結んだほか、サムスン物産、サムスン重工業、サムスンSDSともデータセンター容量拡大の可能性を探る合意を結びました。

ここ最近のOpenAIによるインフラ投資の動きは凄まじいペースで進んでいます。NVIDIAから最大1000億ドルの出資と10ギガワット超のコンピュート提供を取り付け、ソフトバンクやオラクルと共に5000億ドル規模のStargate構想を推進し、オラクルとは3000億ドルの計算資源購入でも合意しています。アルトマン氏は今、世界中のハードウェアと電力をかき集めています。

なぜ重要か

開発者やユーザーにとって、メモリ不足によるAPI制限や利用料高騰は長らく頭痛の種でした。業界トップのDRAM生産枠を押さえたことは、将来の大規模モデルや長コンテキスト処理がスムーズに一般提供されるための強力な足場になります。

業界全体から見れば、OpenAIは競合が容易に真似できないレベルにまで参入障壁を引き上げたと私たちは考えます。単にクラウドを借りるのではなく、国家元首や半導体財閥と直接手を組み、製造能力そのものを自社陣営に囲い込む手法は極めて巧妙です。

一方で、この巨額プロジェクトにはリスクも潜んでいます。5000億ドル規模のStargate計画と巨額の設備投資は、モデルの商用化による収益化が少しでも遅れれば、膨大な固定費として跳ね返ってきます。ハードウェアの囲い込みを終えた今、OpenAIはその投資に見合う価値を生み出し続けられるかが問われます。

情報源 (2)

  1. [1]
    openai.com(新しいタブで開きます)原文openai.com
  2. [2]
    techcrunch.com(新しいタブで開きます)報道techcrunch.com

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