OpenAI、初のロボット工学ハードウェア部門を発足し上級職の採用を開始
OpenAIのハードウェア責任者Caitlin Kalinowski氏が、同社初となるロボティクスハードウェア関連の求人を公開した。センシングや機械設計のシニアエンジニア、TPMマネージャーを募集しており、OpenAIが頭脳だけでなく独自のロボット本体開発に本腰を入れていることが窺える。

クラウド上のサーバーやスマートフォンの画面に留まってきた OpenAI が、ついに物理的なハードウェア開発へ本格的に乗り出しました。
Meta で AR グラス開発部門を率い、約2か月前に OpenAI へ移籍した Caitlin Kalinowski 氏が、X 上で同社初となるロボティクス向けハードウェア職の採用開始を発表しました。
センサーからギアまで内製化へ
募集されているのは、ロボットの目となるセンサー群を設計する電気センシングエンジニアと、ギアやアクチュエータ、モーター、リンク機構を担当する機械設計エンジニアの2つの上級技術リード職です。
さらに、ハードウェア開発サイクルを回しながら、データ収集ラボの立ち上げや契約スタッフの現場運用を統括する TPM(テクニカルプログラムマネージャー)の募集も行われています。
求人情報によると、OpenAI のロボティクスチームは、動的な実環境で汎用ロボットを実現し、AGI(汎用人工知能)級の知能を物理世界に適用することを目指しています。単一の形状に囚われず、幅広いロボットのフォームファクタを模索していく方針です。
ソフトウェア提供者からの脱却
OpenAI はこれまで、人型ロボットを手がける Figure に AI モデルを提供したり、元 Apple の Jony Ive 氏とのハードウェア開発の噂が報じられたりしてきました。
しかし、アクチュエータやモーターの設計者を自社で直接雇う動きは、同社がもはや頭脳の提供元にとどまらず、自前のハードウェア部門を構築し始めた明確な証拠です。いずれは Figure などのパートナー企業と競合する可能性もありますが、Microsoft との関係を見ても、OpenAI にとって協業相手との競合は珍しいことではありません。
なぜ重要か
私たちは、OpenAI が物理世界の実データを本気で取りにきた動きだと捉えています。
テキストや画像による学習データが限界を迎えつつある中、摩擦や重力、物理的な手触りといった感覚は、実機を動かして収集するしかありません。自前のデータ収集ラボを立ち上げ、センサーと駆動部を内製化するのは、モデルの学習サイクルを最速で回すための合理的な判断と言えます。
一方で、ハードウェア製造はサプライチェーンの管理や機械的な摩耗への対応など、ソフトウェアとは全く異なる泥臭い課題が山積みです。ロボット分野のスタートアップにとって、クラウドの巨人だった OpenAI が自らハードウェアを握り始めたことは、今後の勢力図を大きく塗り替える強い脅威になるはずです。
情報源 (2)
- twitter.com(新しいタブで開きます)原文twitter.com
- venturebeat.com(新しいタブで開きます)報道venturebeat.com
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