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業界動向

OpenAI、ChatGPTの広告配信を日本や英国など5カ国に拡大

公開 拡散指数 48

OpenAIはChatGPTの広告配信を日本、英国、メキシコ、ブラジル、韓国で開始したと発表した。無料版およびGoプランの成人ユーザーが対象で、PlusやProなど上位プランは非表示のままとなる。会話内容が広告主に共有されることはないとしている。

OpenAI、ChatGPTの広告配信を日本や英国など5カ国に拡大
画像:openai.com

ChatGPTに今夜の献立を相談していると、回答のすぐ下に食材宅配や調理家電のプロモーションが表示される。そんな光景が現実のものになりました。

OpenAIは、米国のChatGPTユーザーを対象に広告のテスト配信を開始しました。対象となるのは無料版のユーザーと、1月中旬に導入された月額8ドルの「Go」プランの登録者です。月額20ドルのPlusをはじめ、Pro、Business、Enterprise、Educationといった上位有料プランには広告は表示されません。

どのような広告が並び、誰が参加しているのか

OpenAIによると、広告はChatGPTの回答そのものには影響を与えず、通常の回答とは視覚的に明確に区別され、「スポンサー」ラベルが付与されます。

配信される広告は、現在の会話テーマや過去のチャット履歴、広告への反応履歴に基づいてマッチングされます。たとえば時短料理を調べていれば食材キットが表示され、キッチンの便利グッズを質問すれば大手小売りのTargetがノンフライヤーを提案してくる、といった仕組みです。

初期の広告主にはTargetのほか、HelloFresh、Williams-Sonoma、Audibleなどが名を連ねています。ソフトウェア大手のAdobeもAcrobat StudioやFireflyの訴求で参加しました。大手広告代理店のWPP、電通、オムニコムもクライアントを連れて参入しており、フォードやマツダ、高級時計ブランドのオーデマ ピゲなども出稿を予定しています。

プライバシー面では、会話内容やメモリ、個人情報が広告主に直接渡ることはなく、提供されるのは表示回数やクリック数といった統計データに限られます。18歳未満のユーザーや、健康、メンタルヘルス、政治といった慎重を要するトピックの周辺には広告は配信されません。無料ユーザーは広告を非表示にする設定も可能ですが、その場合は1日あたりの無料メッセージ数が制限されます。

この動きに対し、競合のAnthropicはスーパーボウルのテレビCMで、AIとの会話に不自然に広告が割り込む様子をパロディにして痛烈に皮肉りました。これに対しOpenAIのSam Altman CEOは、CMは「不誠実」でありAnthropicは「権威主義的な企業だ」と強く反論しています。

なぜ重要か

莫大なインフラコストを抱える生成AIサービスが、ついにデジタル広告という王道の収益モデルへ舵を切った象徴的な出来事です。

私たちは、対話型AIへの広告導入には大きなリスクが潜んでいると考えます。ユーザーはChatGPTを検索エンジン以上に「信頼できる相談相手」として利用しています。いくら回答欄と広告枠を視覚的に分けたとしても、特定のブランドが直下に並ぶだけで、回答の中立性を疑う利用者は必ず現れます。信頼の維持と収益化の両立は想像以上に困難です。

一方で、広告主にとってはこれ以上ない有望な枠と言えます。何かを比較検討し、意思決定しようとしている瞬間のユーザーに直接アプローチできるためです。無料ユーザーにとっては、計算資源をタダで使い続けられる時代が終わり、広告を受け入れるか、利用制限を飲むか、有料プランに移行するかの選択を迫られる局面に入ったと言えます。

情報源 (3)

  1. [1]
    openai.com(新しいタブで開きます)原文openai.com
  2. [2]
    theverge.com(新しいタブで開きます)報道theverge.com
  3. [3]
    techcrunch.com(新しいタブで開きます)報道techcrunch.com

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