本文へスキップ
IFAI

業界動向

OpenAI調査:EU企業のエージェントAI利用が8倍急増、大企業では過半数に

公開 拡散指数 40

OpenAIはEU企業のAI利用動向に関する調査レポートを発表した。5月以降、CodexやChatGPT Workを利用するEU中小企業の週間アクティブユーザーが8倍以上に急増し、エンタープライズ顧客の出力トークンでも過半数を占めている。ただし普及率は国ごとに偏りがあり、EU先端企業の利用量は依然として世界トップ層の半分以下にとどまる。

OpenAI調査:EU企業のエージェントAI利用が8倍急増、大企業では過半数に
画像:openai.com

欧州のビジネス現場で、AIの使い方が劇的に変わりつつあります。

OpenAIの経済調査チームは10月14日、EU企業におけるAI利用動向に関する最新レポートを公開しました。ユーザーがAIに単に質問する段階を超え、計画からタスク完了までを一括して任せるエージェント型AIへの移行が急速に進んでいます。

トークン消費の過半数がエージェント型ツールに

調査結果によると、欧州のChatGPT Enterprise利用企業において、CodexやChatGPT Workといったタスク実行型ツールが生成する出力トークンが、すでに全体の過半数を占めるようになりました。

中小企業における勢いも顕著です。2026年5月以降、EU圏内の中小企業におけるCodexおよびChatGPT Workの週間アクティブユーザー数は8.1倍以上に増加し、全加盟国で拡大が確認されました。

国内格差とグローバルの壁

一方で、EU域内の普及状況には大きな開きがあります。企業アカウントにおけるエージェント型ツールの出力トークン比率は、スロベニアの22パーセントに対し、リトアニアでは85パーセントに達しています。

さらに深刻なのは、世界トップ層との格差です。EUの最先端企業は平均的なEU企業の4倍以上のトークンを生成していますが、域外のグローバルトップ企業はEU最先端企業の2倍以上のトークンを消費しています。

その結果、世界の上位先端企業のうち、EU圏内の企業が占める割合はわずか10パーセントにとどまっており、世界の登記企業数に占めるEUの比率から見ても見劣りする水準です。

なぜ重要か

ビジネス現場にとって、AIの評価基準が単なるチャット相談から自律的な業務代行へと完全に移ったことを示すデータと言えます。今やAIを使いこなすとは、プロンプトを入力することではなく、一連のワークフローをエージェントに任せて完遂させることを意味します。

業界全体で見れば、EUの規制環境と企業の保守的な姿勢が、グローバル競争における足かせになりつつある現状が浮き彫りになりました。リトアニアのような高い適応力を示す国がある一方で、世界トップ企業層に占めるEUの割合が10パーセントにとどまる点は大きな課題です。

OpenAIのアプローチは巧みだと考えられます。中小企業での8倍という急成長を示して自社製品の有用性を誇示しつつ、世界との格差を数字で突きつけることで、EUの政策決定者や企業に対してさらなる導入加速と規制緩和を暗に促す狙いが透けて見えます。

情報源 (1)

  1. [1]
    openai.com(新しいタブで開きます)原文openai.com

似た出来事

過去の似た出来事。理解の手がかりに。

毎日のAIピックアップ