OpenAI、ChatGPT Business向けに利用枠5倍の「Premium席」を提供開始
OpenAIはChatGPT Business向けに「Premium」シートの一般提供を開始した。月額125ドル(年払いで月額100ドル)で、通常席の5倍の利用枠を提供し、5時間の利用上限を撤廃した。チーム管理者は同一ワークスペース内で通常席と自由に混在させて運用できる。

チーム内で誰よりも ChatGPT を使い倒している人なら、作業の途中で 5 時間の利用制限に引っかかり、集中を削がれた経験があるはずです。長大なコードの修正や大量の顧客データの分析を進めている最中に突然止められるのは、業務において大きなストレスでした。
OpenAI はこの課題を解消するため、ChatGPT Business 向けに Premium シートを導入し、8 月 25 日に一般提供を開始しました。
5 倍の利用枠と 5 時間制限の撤廃
Premium シートの最大の特徴は、業務の中断を極力減らす設計です。従来の Standard シートと比べて 5 倍の利用量が提供され、作業を妨げていた 5 時間ごとの利用制限が完全に撤廃されました。
利用枠のリセット周期も予測しやすい週単位へと変更されています。仮にその大容量を使い切ってしまった場合でも、管理者がワークスペース共有クレジットを追加購入して補充できるため、業務が完全に止まる心配がありません。
利用料は、月払いで 1 ユーザーあたり月額 125 ドル、年払いで月額 100 ドルとなっています。従来の Standard シートは月払い 25 ドル、年払い 20 ドルのままであるため、利用枠と同時に価格も 5 倍に設定された計算です。
提供開始にあたり、対象となる先着 1 万社のワークスペース管理者を対象に、追加した Premium シート 1 つにつき 100 ドル分、最大 5 シートで 500 ドル分のクレジットを付与する初期キャンペーンも実施されました。
チーム内で Standard と柔軟に組み合わせ可能
企業にとって使いやすい点は、組織全体を一律でアップグレードする必要がないところです。同一の Business ワークスペース内で、Standard シートと Premium シートを自由に混在させて運用できます。
日常的なメール作成や簡単なリサーチ程度に使うメンバーは 20 ドルの Standard のまま維持し、Codex を活用して大規模な開発を行うエンジニアや膨大なデータを扱う担当者だけに 100 ドルの Premium を割り当てることが可能です。
管理者はダッシュボード上で利用状況や支出上限を一元管理でき、プロジェクトの進捗に応じてシートの再割り当ても容易に行えます。別個の契約を結ぶ必要がないため、管理コストを増やさずセキュリティも保たれます。
なぜ重要か
これまで多くの企業では、一部のヘビーユーザーのために全員分のライセンス費用を引き上げるか、制限に耐えながら使わせるかの二者択一を迫られていました。今回の混在可能な仕様は、このジレンマに対する現実的な回答と言えます。
コード生成やデータ分析で日常的に制限枠にぶつかっていた担当者がいるなら、該当する数名分だけでも Premium を試す価値は十分にあります。作業の中断がなくなることによる生産性向上を考えれば、月額数十ドルの差額は容易に回収できるはずです。
業界全体を見ても、これは理にかなったアプローチだと考えられます。フロンティアモデルの推論コストが高止まりするなかで、定額の使い放題を維持するのは難しくなっています。利用頻度の高い層から適切に対価を回収しつつ、通常ユーザーの価格は据え置くことで、サービス全体の収益性と利用者の満足度を両立させています。
今後は他の AI ツールにおいても、このような職種や利用頻度に応じたシート単位の階層化が標準的なビジネスモデルになっていくと見られます。
情報源 (1)
- openai.com(新しいタブで開きます)原文openai.com