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NY市長、連邦政府のAI規制放棄を批判 学校禁止や住宅画像明記など独自規制を推進

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ニューヨーク市のゾーラン・マムダニ市長は、連邦政府がAI規制を完全に放棄していると批判しました。市はすでに小中学校でのAI利用禁止や、不動産広告におけるAI生成画像の明示義務化を導入しており、技術の無制限な普及を当然視せず企業責任を追及すべきだと訴えています。

NY市長、連邦政府のAI規制放棄を批判 学校禁止や住宅画像明記など独自規制を推進
画像:techcrunch.com

AIの普及について語られるとき、多くの人はどこか諦めに似た感覚を抱きがちです。仕事が奪われ、子どもの教育環境が変わるのも時代の必然だから受け入れるしかない、という空気です。しかし、ニューヨーク市のエリック・アダムス氏に続く新世代の市長として知られるゾーラン・マムダニ氏は、その宿命論に異を唱えました。

マンハッタンのウェブスター・ホールで月曜夜に開催されたイベントで、マムダニ市長は女優のイラナ・グレイザー氏とともに登壇しました。市民に対し、AIが自分たちの生活や尊厳を侵食していく流れに抗い、主導権を取り戻すべきだと呼びかけました。

学校での利用禁止からフェイク物件写真対策まで

シンクタンクのAI Now Instituteが主催したこの集会で、親でもあるグレイザー氏は、教室へのAI導入について同意のないまま強制されているように感じると不安を口にしました。市長はこれに対し、企業側が選択肢などないと思い込ませる空気を作り出していると指摘しました。

ニューヨーク市はすでに具体的な対抗策を打っています。マムダニ市長は先月、市内の小中学校におけるAIの利用禁止を指示しました。

さらに夏には、不動産プラットフォームやブローカーに対し、掲載写真や動画にAI生成物を使用している場合の開示を義務付ける方針を打ち出しました。AIで加工された不実な物件写真によって市民が騙される被害を防ぐためです。

連邦政府の「放棄」とIPOを控える企業の思惑を批判

市長の批判の矛先は連邦政府にも向かいました。国家レベルではAIが他国との競争という軍事的な文脈ばかりで語られ、人間的な懸念が後回しにされていると訴えています。ドナルド・トランプ大統領が今月発表した特別タスクフォースも、結局は大手ハイテク企業の自主規制に頼る姿勢を強めています。

マムダニ市長は、技術の限界を無視した無謀な導入の危険性として、2月に米軍がイランの学校を空爆し、子ども123人を含む150人以上が死亡した事件に言及しました。Bloombergの報道によると、国防総省の内部調査でもAIによる目標選定への過度な依存が一因だったとされています。

さらに市長は、開発企業だけが規制を語る資格があるかのように振る舞う現在の業界の姿を、2008年頃のMeta(旧Facebook)に重ねました。説明責任を逃れながら、新規株式公開を控えた自社の評価額を守ろうとしているだけだと批判しています。Anthropicは年内の上場が見込まれており、OpenAIも2027年のIPOを示唆しています。

なぜ重要か

生活者にとって、市が主導するこうした規制は極めて現実的な防御策になります。学校現場で子どもたちが商業モデルの実験台にされるのを防ぎ、住居探しで生成AIによる詐欺まがいの写真に惑わされるリスクを確実に減らせます。少なくともニューヨークに暮らす人々にとっては、今すぐ実感できる安心材料です。

産業界全体にとっても、この動きは大きな転換点になります。連邦レベルが国際競争を理由に法規制を手控え、自主規制路線を歩む一方で、大都市が独自の規制包囲網を築き始めているからです。今後、他都市への波及が進めば、上場を急ぐフロンティア企業は地域ごとに細分化されたローカルルールへの対応を迫られることになります。

私たちの見立てでは、マムダニ市長の戦略は巧みです。抽象的な破滅論に終始せず、フェイク物件写真や初等教育といった市民の生活に密着した課題から切り込むことで、広範な支持を得やすい土俵を作っています。もちろん、自治体単位の規制では校外でのスマホ利用などを完全に止めることは難しく、実効性の面で課題が残るのも事実です。それでも、ハイテク企業の既定路線に対して「待った」をかける主導権が地方自治体にあることを示した意義は大きいと考えます。

情報源 (1)

  1. [1]
    techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com

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