NotionがAI会議文字起こしを導入:Mac版で「/meet」から即記録
NotionはAIによる会議文字起こし機能を発表した。Macアプリで「/meet」と入力するとシステム音声を認識し、メモを取りながらの自動記録や要約生成が可能になる。日本語を含む十数言語に対応し、企業向け横断検索やAIリサーチ機能も同時に追加された。

会議中にメモを取る作業は、会話に集中できない最大の原因になりがちです。その解決策として、最近はGranolaやOtterといったAI文字起こしツールを導入する人が増えていました。
そんな中、Notionが5月13日、独自のAI会議文字起こし・要約機能を発表しました。外部の録音アプリを使わず、Notionのページ内で直接会話を記録し、要約まで完結できるようになります。
「/meet」と打つだけで文字起こしが始まる
使い方はいたってシンプルです。Notionの任意のページで「/meet」と入力すると、専用のダイアログが立ち上がります。
プライバシーに配慮し、参加者全員の同意を得るよう促すメッセージが表示されます。「同意を確認」ボタンをクリックすると、システムの音声を拾って文字起こしがスタートします。
この機能の強みは、AIがバックグラウンドで文字起こしをしている最中も、同じページ上でユーザー自身がメモを取り続けられる点です。会議が終わって停止を押すと、AIが自動で要約を生成してくれます。
要約のフォーマットは、自動整理のほか、商談、スタンドアップミーティング、チーム定例など、用途に合わせたテンプレートを選べます。英語や日本語、中国語、フランス語、ドイツ語など10カ国語以上に対応しています。
現在はMac向けデスクトップアプリのバージョン4.7.0で先行提供されており、モバイルアプリにも順次展開される予定です。
単なるノートから業務スイートへ
Notionはこの日、企業向けの機能もあわせて発表しました。Notion内外のアプリを横断して探せるエンタープライズ検索や、推論AIモデルを使ってテーマを深掘りし共有ドキュメントを作るリサーチモードなどです。
会議の文字起こしデータはNotion内のブロックとして扱えるため、過去のドキュメントと横断してNotion AIに質問したり、プロジェクト管理のフォルダにそのまま埋め込んだりできます。
同社は昨年初めにNotionカレンダーを投入し、先月にはGmail向けのAIメールクライアントも公開しました。単なるドキュメント管理ツールを脱し、GoogleやMicrosoftの対抗馬となる総合ワークスペースを目指す姿勢がはっきりと見えてきます。
なぜ重要か
日常的にNotionを使っているユーザーにとって、外部の文字起こしツールから要約をコピー&ペーストする手間がゼロになる価値は大きいです。Granolaなどの専用ツールを契約していた人なら、Notionに一本化してサブスクリプション費用を浮かせられるか試す価値があります。
一方で、OtterやGranola、Read AIといった単機能のAIスタートアップにとっては厳しい局面です。独立系ツールがいくら優れたUIを作っても、最後にテキストを保存する場所を握っているプラットフォーム側が同等機能を載せてくると、ユーザーを引き留めるのは難しくなります。
今回のNotionの手法は、ワークフローの摩擦をなくすという意味で非常に賢い一手だと考えられます。ただし、複数人の声の聞き分けや雑音の多い環境での精度など、専門ツールが磨き込んできた録音品質にどこまで迫れるかが、今後の定着の分かれ目になりそうです。
情報源 (1)
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com