OpenAIのCTOミラ・ムラティ氏ら幹部3名が同日に電撃退社
OpenAIのCTOミラ・ムラティ氏が退社を発表し、その数時間後に最高研究責任者のボブ・マクルー氏と研究担当VPのバレット・ゾフ氏も辞意を表明した。サム・アルトマンCEOはマーク・チェン氏の昇格など新体制を発表したが、営利企業への転換をめぐる組織の動揺が指摘されている。

OpenAI の経営陣を巡る激変は、まだ終わっていませんでした。9 月 25 日の水曜日、同社の技術部門を支えてきたトップ幹部 3 名が、わずか数時間の間に相次いで辞意を表明しました。
口火を切ったのは最高技術責任者(CTO)のミラ・ムラティ氏でした。その直後、最高研究責任者(CRO)のボブ・マグリュー氏と、事後学習(ポストトレーニング)を統括する研究担当副社長のバレット・ゾフ氏の退任も明らかになりました。
数時間で去った技術の中核幹部
CEO のサム・アルトマン氏は水曜日の夜、X で 2 名の追加辞任を明かすとともに、新たな体制を発表しました。アルトマン氏によれば、3 名の決定はそれぞれ独立した円満なものだったものの、ムラティ氏の決断に合わせて一度に発表する形を取ったと説明しています。
穴埋めとして、研究担当副社長のマーク・チェン氏が研究担当シニア副社長に昇格し、チーフサイエンティストのヤクブ・パチョッキ氏とともに研究部門を率いることになります。また、セキュリティ責任者だったマット・ナイト氏が最高情報セキュリティ責任者(CISO)に就任し、ジョシュ・アキアム氏が「ミッション・アライメント責任者」という新設の役職に就きます。
アルトマン氏は、この 1 年ほどは非技術的な業務に追われていたとしつつ、今後は技術や製品の開発に活動時間の大半を充てると述べました。
退任した幹部らの足跡は極めて重いものです。マグリュー氏は 2017 年から 8 年にわたって同社を支えてきました。ゾフ氏が率いていたポストトレーニングチームは、研究成果を ChatGPT や API など実用的なサービスへと落とし込む最前線の部隊でした。
創業メンバー 13 人中、残るは 3 人
この電撃離脱の背景には、同社の組織形態の激変があります。OpenAI は現在、非営利法人の支配下から完全な営利企業への転換を進めていると報じられており、アルトマン氏には 7% の株式が付与される見込みとされています。1500 億ドル規模とされる巨額の資金調達ラウンドを控える中での方針のズレが、決定打になった可能性があります。
同社からの幹部流出はここ数カ月で急加速しています。2 月にはアンドレイ・カルパシー氏が去り、その数カ月後には共同創業者で元チーフサイエンティストのイリヤ・サツケヴァー氏や安全部門を率いたヤン・ライケ氏が退任しました。8 月には共同創業者のジョン・シュルマン氏も離脱し、グレッグ・ブロックマン社長は長期休暇中です。
2015 年に OpenAI を立ち上げた 13 人の創業者グループのうち、現在社内に残っているのはわずか 3 人にすぎません。
なぜ重要か
API や ChatGPT を業務に組み込んでいる企業や開発者にとって、今回の事態は単なる人事ニュースでは済まされません。モデルの実用化を担うポストトレーニングのトップが抜けたことで、今後のモデルのチューニングやリリースサイクルに何らかの遅れや軌道修正が生じる可能性があります。
業界全体から見れば、かつて非営利の研究機関として理想を掲げていた OpenAI は、完全に一般的なシリコンバレーの営利テック企業へと変貌を遂げたと言えます。安全性を重視する初期の創業者グループが去り、より商業化とスピードを最優先する組織構造へと作り変えられました。
アルトマン氏が辞任発表の衝撃を 1 日に集約し、即座に次世代のリーダーシップを発表した手腕は非常に合理的だったと見られます。しかし、GPT シリーズを形作ってきた頭脳がこれほど短期間で抜け落ちるリスクは計り知れません。急造された新体制が、これまでと同等の開発モメンタムと組織の結束を維持できるのか、正念場を迎えています。
情報源 (2)
- @miramurati(新しいタブで開きます)原文x.com
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)報道techcrunch.com